更新日時 2018年11月26日

ローカル線の旅 会津鉄道会津線
 会津鉄道会津線は、福島県会津若松市の西若松駅と福島県南会津郡南会津町の会津高原尾瀬口駅を結ぶ会津鉄道が運営する鉄道路線である。特定地方交通線に指定された東日本旅客鉄道(JR東日本)会津線を引き継いだものである。 西若松 - 会津田島間は、現在のJR只見線会津若松 - 会津柳津間とともに軽便鉄道法により計画された区間である。この区間については、1927年(昭和2年)に上三寄(現在の芦ノ牧温泉)、1932年(昭和7年)に湯野上(現在の湯野上温泉)、1934年(昭和9年)に会津田島までが全通した。なお、1971年(昭和46年)に只見線が全通するまでは、只見線会津若松 - 只見間も会津線を名乗っており、現在の会津線は、現在の只見線の支線格であった。会津田島 - 会津高原尾瀬口間については、改正鉄道敷設法別表第33号前段に規定する予定線「栃木県今市ヨリ高徳をヲ経テ福島県田島ニ至ル鉄道」の一部である。開業は太平洋戦争後となり、1947年(昭和22年)に荒海(現在の会津荒海)、1953年(昭和28年)に会津滝ノ原(現在の会津高原尾瀬口)までが開通した。なお、それ以南は野岩鉄道会津鬼怒川線として1986年(昭和61年)に開業している。会津線は、1980年(昭和55年)公布の国鉄再建法により第2次特定地方交通線に指定され、国鉄分割民営化後の1987年(昭和62年)7月に第三セクターの会津鉄道に転換された。転換後は、先に開業していた野岩鉄道を介して東武鉄道との関係が強まり、1990年(平成2年)10月の会津高原 - 会津田島間電化後は、東京と会津を結ぶ新たなルートを形成し、浅草 - 会津田島間の直通列車が運転されている。
会津鉄道会津線
西若松駅 - 南若松駅 - 門田駅 - あまや駅 - 芦ノ牧温泉駅 - 大川ダム公園駅 - 芦ノ牧温泉南駅 - 湯野上温泉駅 - 塔のへつり駅 - 弥五島駅 - 会津下郷駅 - ふるさと公園駅 - 養鱒公園駅 - 会津長野駅 - 田島高校前駅 - 会津田島駅 - 中荒井駅 - 会津荒海駅 - 会津山村道場駅 - 七ヶ岳登山口駅 - 会津高原尾瀬口駅
 西若松駅は、福島県会津若松市材木町一丁目にある、会津鉄道・東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅。会津鉄道の会津線とJR東日本の只見線が乗り入れる共同使用駅で、改札は両社で共用している。会津線は起点駅であるが、全列車がJR只見線経由で会津若松駅まで片乗り入れの形で直通する。
 西若松駅構造は単式ホーム1面1線(1番線)と島式ホーム1面2線(2番線・3番線)の計2面3線を有する地上駅。ホーム設備は会津若松駅が管理している。島式ホームへは2階改札口から、単式ホームへは西口1階の専用口からそれぞれホームに入ることができるようになっている。1番線を使用する列車が夕方の会津若松行1本のみであるため、単式ホームはこの列車の発着時刻前後のみ開放され、その他の時間は入口が閉鎖され立ち入りができない。会津鉄道同士の列車交換は線路配線の構造上、不可能である。
南若松駅は福島県会津若松市門田町大字一ノ堰字下住にある会津鉄道会津線の駅である。
 南若松駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅。無人駅である。駅舎とホームはスロープでつながっている。
会津鉄道会津線の南若松駅 - 門田駅間の上住踏切より撮影。
門田駅は、福島県会津若松市門田町大字面川字中島にある会津鉄道会津線の駅である。
 門田駅構造は相対式ホーム2面2線を有する地上駅。無人駅である。駅名標には「会津身不知柿の里 一ノ堰の地蔵尊」と記されている。国鉄時代には比較的大きな木造駅舎を有していたが、門田の集落の中心部からやや離れた場所に位置するせいもあって利用客は少なく、国鉄時代末期には旅客扱いの職員が駐在するだけとなっていた。会津鉄道転換後暫くの間は、駅舎の事務室部分は物置として使われていた。現在の駅舎は、簡易な待合室機能のみの建物になっている。
あまや駅は、福島県会津若松市大戸町字宮内にある会津鉄道会津線の駅である。
あまや駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅。無人駅。駅舎はなく、簡素な待合室がある。
会津鉄道会津線のあまや駅 - 芦ノ牧温泉駅間の曲田上住踏切より撮影。
芦ノ牧温泉駅は、福島県会津若松市大戸町香塩乙にある会津鉄道会津線の駅である。
 芦ノ牧温泉駅構造は相対式ホーム2面2線を有する地上駅。駅舎は下りホーム側にあり、上下ホームは会津若松駅寄り端の構内踏切で結ばれている。簡易委託駅。駅名標には「天下御免ジパング国会津芦ノ牧藩」と記されている。側線にはトロッコ列車「AT-301」(元国鉄キハ30 18)が静態保存されている。
元国鉄キハ30 18。 1927年国鉄会津線の上三寄駅として開業。
 大川ダム公園駅は、福島県会津若松市大戸町大字大川ロクロク石乙にある会津鉄道会津線の駅である。
 大川ダム公園駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅。待合室があるのみの簡素な無人駅である。駅名標には「山河美し丘の道」と記されている。
芦ノ牧温泉南駅は福島県会津若松市大戸町大字大川字大平甲にある会津鉄道会津線の駅である。
 芦ノ牧温泉南駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅。高さの異なる待合室とは階段で結ばれており、階段下側にもベンチがある。無人駅である。駅名標には「若郷湖畔のさざなみ」と記されている。移転前の桑原駅時代も単式ホーム1面1線であり、給水塔の設備を有していた。
 湯野上温泉駅は、福島県南会津郡下郷町大字湯野上字大島にある会津鉄道会津線の駅である。茅葺き屋根の駅舎を有し、駅名標には「江戸風情と湯けむりの里」とある。茅葺き屋根は最寄りの観光スポットである大内宿の街並みになぞらえて第三セクター転換後にふかれたもの。待合室には茅の虫除けのためにも必要な囲炉裏があり、有人時間帯には火が入れられている。これらの特徴から、2002年(平成14年)に東北の駅百選に選定され、2005年(平成17年)度には、日本鉄道賞・特別賞を授与された。
 湯野上温泉駅構造は相対式ホーム2面2線を有する有人駅(朝から夕方のみ)で、列車交換が可能。簡易委託駅であり、駅業務を下郷町観光公社に委託している。ホームは千鳥配置で、両方向の列車とも対向列車の手前側に停止する。駅舎は下りホーム側にあり、上りホームとは構内踏切で結ばれている。
塔のへつり駅は、福島県南会津郡下郷町大字弥五島字下タ林にある会津鉄道会津線の駅である。
 塔のへつり駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅。無人駅である。駅名標には「奇岩が招く藤娘」と記されている。下り方向へ向かって左側にホームがあり、ホームの会津若松寄りに出入口がある。駅の建物はホームから出て左側にある。
弥五島駅は、福島県南会津郡下郷町大字弥五島字寺下にある会津鉄道会津線の駅である。
 弥五島駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅。待合室があるのみの無人駅である。駅名標には「渓谷大川のしぶき」と書かれている。
会津下郷駅は、福島県南会津郡下郷町大字豊成字下モにある会津鉄道会津線の駅である。
 会津下郷駅構造は島式ホーム1面2線の地上駅。側線もある。駅舎は国鉄から引き継がれたもの。簡易委託駅であり下郷町観光公社が受託している。駅名標には「会津のこころと自然をむすぶ」と書かれている。
ふるさと公園駅は、福島県南会津郡下郷町大字沢田字下沢田甲にある会津鉄道会津線の駅である。
ふるさと公園駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅。無人駅である。
 養鱒公園駅は、福島県南会津郡下郷町大字落合字下ノ原にある会津鉄道会津線の駅である。2006年(平成18年)3月18日のダイヤ改正まで、駅名の「鱒」の表記は「鱒」(右上部分が「ソ」でなく「ハ」)となっていた。
 養鱒公園駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅。無人駅である。ログハウス風の駅舎があり、駅名標には「那須の白けむりを望む」と書かれている。
会津長野駅は、福島県南会津郡南会津町長野字下谷地にある会津鉄道会津線の駅である。
 会津長野駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅。無人駅である。以前は島式ホーム1面2線で交換設備もあったが、現在は元の駅舎側の線路が撤去され、その部分にログハウス風の駅舎が建っている。駅名標には「夕焼けが広がる丘の里」と記されている。
田島高校前駅は、福島県南会津郡南会津町田島字田部原にある会津鉄道会津線の駅。
 田島高校前駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅。簡素な待合室のみがある無人駅である。駅名標には「青春思い出の杜」と書かれている。
 会津田島駅は、福島県南会津郡南会津町田島字西番場甲にある会津鉄道会津線の駅である。当駅を境に会津高原尾瀬口方面は電化区間、西若松方面は非電化区間である。
 会津田島駅構造は島式ホーム2面4線を有する地上駅で直営駅で終日社員配置駅となっている。駅舎には「会津田島ふれあいステーションプラザ」を併設する。駅名標には「祭化粧に祇園の灯」と付記される。1番線は頭端式ホーム状になっており、車止めの先で駅舎と1・2番線ホームは直結している。3・4番線ホームとは、会津若松方の構内踏切と会津高原尾瀬口方の跨線橋により連絡している。架線が張られているのは1・2番線のみである。1番線の会津高原尾瀬口側には、屋根付きピットがあり、西側(駅舎の反対側)には車両基地が隣接している。夜間滞泊が設定されている。かつては蒸気機関車(SL)牽引貨物列車の終点駅として、駅構内に転車台・給水塔等の設備を有していたが、現在は跡地が車両基地となっている。当駅は東武線・野岩線の列車が乗り入れる北限の駅である。
中荒井駅は、福島県南会津郡南会津町中荒井字長畔にある会津鉄道会津線の駅。
 中荒井駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅で、無人駅である。駅舎はログハウス風で、駅名標には「名僧如活の庵」と付記されている。
会津荒海駅は、福島県南会津郡南会津町関本字百一にある会津鉄道会津線の駅である。
 会津荒海駅構造[は相対式ホーム2面2線を有する地上駅。会津鉄道に転換当初は農協に委託していたが、その農協支店が閉店してからは無人駅となっている。駅名標には「御蔵入り天領の詩」と記されている。駅舎は下りホーム側にあり、上りホームとは会津若松方の構内踏切で連絡している。
会津山村道場駅は、福島県南会津郡南会津町糸沢字今泉平にある会津鉄道会津線の駅である
会津山村道場駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅。無人駅である。
七ヶ岳登山口駅は、福島県南会津郡南会津町糸沢字下宮之原にある会津鉄道会津線の駅である。
 七ヶ岳登山口駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅。無人駅である。ログハウス風の駅舎があり、駅名標には「七ツの峰のそよ風」と記されている。日本国有鉄道(国鉄)会津線糸沢駅時代は会津高原尾瀬口駅と同じタイプの駅舎を有していたが、無人化されていて窓や出札口は板打ちされていた。
会津高原尾瀬口駅は、福島県南会津郡南会津町滝原字羽根子にある会津鉄道・野岩鉄道の駅。
 会津高原尾瀬口駅構造は島式ホーム1面2線を有する地上駅。会津鉄道の管轄駅であるが、前述のように野岩鉄道の開通当初は野岩鉄道の管轄であったため、野岩鉄道仕様の案内サインも混在している。駅舎は線路の西側に立地し、ホームとは新藤原端の構内踏切で連絡している。
会津鉄道の0Kmポストとターンテーブル。
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出典: 「国土地理院の電子国土Web(地図画像)『会津若松市・下郷町・南会津町』を掲載」