阿木川ダム(あぎがわダム)は、岐阜県恵那市東野地先、木曽川水系阿木川に建設されたダムである。大井ダムの直下流部で木曽川に合流する阿木川は、その流域面積における年間降水量が2,000mmと比較的大きいことから、古くから岐阜県東濃地域東部(恵那市・中津川市)の上水道や工業用水道に利用されていた。だが、大雨の際には直ぐに増水し流域は度々被害を受けていた。治水対策も恵那市街を貫流していることから堤防整備も困難で、国道19号やJR東海中央本線、中央自動車道が通過していることもあって万全の治水対策が求められた。阿木川ダムは当初、1985年(昭和60年)の完成を目標として事業を行っていたが、恵那市東野と中津川市(旧岩村町を含む)住民30世帯がダム建設に伴って水没対象となることから、住民はダム建設に反対を表明した。恵那市の中心に近く、交通の便も良い事から住民の反対運動は激しく、進捗が滞った。これに対し1973年に施行された水源地域対策特別措置法の第一回指定対象ダムとして1974年(昭和49年)7月20日に指定された。以後水源地域対策としてインフラの整備や補償金額の嵩上げなどが行われ、補償交渉も妥結し本体工事を開始。21年の歳月を掛けて1990年(平成2年)完成した。ダムの型式は中央土質遮水壁型ロックフィルダム、高さは当初100.0mだったが102.0mに嵩上げされ、最終的に101.5mへと落ち着いた。堤体が曲線を描いており、上空から見るとややアーチ型である。目的であるが治水については、阿木川及び木曽川中流部・下流部を対象とした洪水調節を行う。丸山ダム(木曽川)など木曽川水系の多目的ダム群と共に洪水調節を行うことによって基準点である犬山地点における計画高水流量(計画された最大限の洪水流量)毎秒16,000トンから3,500トンをカットして毎秒12,500トンへと抑える。また不特定利水として木曽川の流量を正常な状態に維持する河川維持放流を行うことで木曽川の河川生態系を維持し、木曽川流域農地への慣行水利権分の用水確保を行う。利水については牧尾ダムや味噌川ダム(木曽川)と共に愛知用水の水源として名古屋市を始めとする愛知県尾張地域と知多半島への上水道と工業用水道を供給する他、岐阜県営の東濃用水の水源としても利用され、多治見市・土岐市・瑞浪市・恵那市・中津川市の5市への上水道と工業用水を供給する。
ダム型式 中央土質遮水壁型 ロックフィルダム
堤高 101.5 m  堤頂長 362.0 m  堤体積 4,900,000立米  流域面積 81.8 平方`  湛水面積 158.0 ha
総貯水容量 48,000,000立米  有効貯水容量 44,000,000立米  利用目的 洪水調節・不特定利水
上水道・工業用水  事業主体 水資源機構  電気事業者 水資源機構
発電所名 (認可出力) 阿木川発電所 (2,600kW)
施工業者 大林組・青木建設・大日本土木  着工年/竣工年 1969年/1990年
 阿木川ダムによって形成された人造湖は阿木川湖と呼ばれている。こぶし公園の浮き島。前面に広がる公園は、20数年の歳月を費やし完成した阿木川ダムの湖底に沈んだ村(小沢)の鎮守の森で、村人が色々な願いを祈った神聖な場所でした。この湖底にはかつて全国で13番目に開通(明治39年)した「岩村電気軌道」が清流に映える新緑や紅葉の小沢渓谷を縫い、ゆっくりと走っていました。そして沈んでしまった「鹿の湯」温泉は湯治客で賑わい、そして多くの人々がここを行き交いました。そんな村の永い歴史と村人の生活を忘れないため、「こぶし公園(望郷公園・浮き島{別名亀島)」として整備されました。特に浮き島には「願いの鐘」を設置し、今も変わらぬ祈りの場を設けました。
 阿木川ダムは、市街地の近くに立地する都市型ダムであり、堤体と貯水池が創る雄大な風景は地域における貴重な財産となっています。阿木川湖は、国道沿いに位置し気軽に訪れることが出来るダム入口広場をはじめ、周囲を取り込む四季折々の自然と湖によって創られた水辺空間は、年間を通じて多くの人々が散策や釣りに訪れるなど憩いの場所になっています。またダムを利用した多くの小学校等の遠足や学習の場所として利用されていることにより「ダム湖百選」に認定されました。
 阿木川湖。表層曝気設備:貯水池に発生するプランクトンを抑制するために、換算降雨量1時間に100mm、噴水直径50mの表層曝気(噴水)を行っています。
阿木川大橋。 ダム管理棟(資料館)
ダム設備の点検中みたいだ。
真ん中2門がラジアルゲートで両脇2門がフラップゲート。
阿木川ダムのダム天端。 奥に見えるのが恵那市街。
阿木川ダムはロックフィルダム。
右岸のクラウトトンネル内にインクラインの設備が見える。
阿木川ダムの堤体と減勢池。
2号排水路と進入路。(1号排水路は手前に隠れている?)
 西行ゆかりの水(杉山の水の由来)この名水は歌人西行法師がこの地にこられ左上の小山に南無阿弥陀仏を安置する様村人に傳へし折り西行法師この水を飲みて誠に甘露かなと賞味されたと云う不思議な霊泉であり渇水の時と伝え共減らず大両の時と伝え共濁ることなく阿弥陀仏参拝の手洗水となり又この水を汲みて阿弥陀仏にお供えし病人の末期の水として与えれば静かに成仏する事が出来ると言い傳えられ居ります。
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出典: 独立行政法人 水資源機構 阿木川ダム管理所

更新日時 2011年05月30日

阿木川ダム