更新日時 2010年03月01日

廃線探索 福井鉄道鯖浦線
 福井鉄道鯖浦線(せいほせん)は、かつて福井県鯖江市の鯖江駅と織田町(現越前町)の織田駅を結んでいた福井鉄道の鉄道路線である。正式な「せいほせん」という読み方は馴染まなかったのか、「さばうらせん」という呼び方が一般的であった。鯖浦線は当初、鯖浦電気鉄道の路線として、1923年(大正12年)に開業した。その後、1945年(昭和20年)に福武電気鉄道と合併し、福井鉄道の一路線となった。鯖江から越前海岸の四ヶ浦までを、海岸沿いではなく山岳路線で岬の高台(現在の越前中学校あたり)まで敷設する構想になっていたが、険しい地形である上に、土地の町長すらなかなかなり手がなく、経済的援助となる有志も現れずといった状況で地元の協力が得られずに交渉が難渋。そうこうしているうちに昭和恐慌の影響を受け、鯖江から織田まで鉄道路線、織田から越前海岸、廚まではバス路線として定着していた。路線延長こそならなかったものの沿岸に有数の海水浴場を控えていたこともあって経営状態はさほど悪くなく鯖浦電鉄出資による遊園地も作られた。戦後も比較的好況を呈すものの、今度はモータリゼーションが波及し、1962年(昭和37年)には北陸本線福井 - 敦賀間複線電化に先立つ鯖江駅拡張に伴い鯖江 - 水落間が廃止されたのを皮切りに、1973年(昭和48年)に全線が廃止された。これには海岸線へのアクセスには鈍行しか止まらない鯖江よりも福井、武生といった特急、急行が停車する国鉄駅から直通バスで行った方が便利であるため、周辺各村落を蛇行して廻る形になる鉄道線が敬遠された側面もある。鯖江-水落間が廃止されてからはその傾向が一層強まった。
路線データ 路線距離(営業キロ):鯖江 - 織田間19.5km、水落 - 水落信号所間0.3km  軌間:1067mm
駅数:13駅(起終点駅含む)  複線区間:なし(全線単線)  電化区間:全線(直流600V)
駅一覧
鯖江駅 - 東鯖江駅 - 水落信号所 - 越前平井駅 - 川去駅 - 西田中駅 - 佐々生駅 - 陶の谷駅 - 樫津駅 - 下江波駅 - 江波駅 - 矢倉駅 - 織田駅
 @鯖江駅(さばええき)は、福井県鯖江市柳町1丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線の駅である。特急が一部停車する。駅構造は単式ホーム1面1線と、島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを有する地上駅。ホームは12両編成まで対応している。1番線は西側で改札を通ってすぐの単式ホーム、2・3番線はそこから跨線橋を渡った先の島式ホーム(待合室付き)にある。2番線は主に普通列車が特急の待避に使用している。
1926年(大正15年)02月01日 - 鯖浦電気鉄道線(後の福井鉄道鯖浦線)の駅が開業。
1962年(昭和37年)01月25日 - 福井鉄道鯖浦線の駅が廃止。
 A水落駅の南(武生方)へ約200mの所に元水落駅構内の複線分の橋台や、さらに50mほど武生寄りに、水落駅とオーバークロスしていた橋台跡が埋められてはいるものの、線路砂利付近に橋台跡が顔を出しており、列車から確認することができる。
 B鯖浦線の神明駅は、1946年(昭和21年)6月、福武線中央駅を神明駅に改称したときに水落駅へ改称。1959年(昭和34年)7月20日、福武・鯖浦連絡線(水落信号場 - 水落駅間)が完成し水落駅は廃止し、現在の水落駅へ移設となる。同日、鯖浦線水落駅は南水落駅に改称された。水落駅(みずおちえき)は、福井県鯖江市水落町2丁目にある福井鉄道福武線の駅。駅構造は1面2線の島式ホームのみで、待合室など設備はすべてホームに収まる。無人駅である。 鯖浦線廃止前は相対式ホーム2面3線で鯖浦線ホームへは構内踏切でつながっていた。
B福井鉄道福武線の路面電車。水落駅にて撮影。
B水落駅からの水落 - 水落信号所間0.3km。
B国道417号線の下を潜る。 B水落信号所周辺。
B水落信号所周辺から平成橋方向へ。
C平成橋へはここから築堤で上がって行く。
Dこの中間の島は駅? D平成橋。
D名前のように平成に作り直された橋のようだ。
E鯖江線の廃線跡はサイクリングロードになっている。
F越前平井駅周辺と思われる。
G鯖浦線の橋梁がここに有ってのであろう。
H鯖浦線の廃線跡。
I鯖浦線の廃線跡。ここにも鯖浦線の橋梁が有ったのであろう。
J鯖浦線の川去駅跡。
K鯖浦線の廃線跡。ここから県道198号線から右側へ大きくカーブし越前町役場方向へ。
L鯖浦線の廃線跡。鯖浦線サイクルマップ。
M鯖浦線の廃線跡。和田川を渡る橋梁が架かっていたと思われるが遺構は残っていない。
 N鯖浦線の廃線跡。西田中バスターミナル(にしたなか-)は、福井県丹生郡越前町朝日1丁目にある福井鉄道のバスターミナル。廃線となった鉄道線、福井鉄道鯖浦線の西田中駅跡地。
O鯖浦線の廃線跡。
O鯖浦線の廃線跡。左舗装部分。 P鯖浦線の廃線跡。右歩道部分。
Q鯖浦線の廃線跡。
Q鯖浦線の廃線跡。佐々生駅跡。ホームの跡が残っている。
Q鯖浦線の廃線跡。佐々生駅跡。ホームの跡が残っている。
R鯖浦線の廃線跡。
R鯖浦線の廃線跡。橋梁の橋台が残る。
S鯖浦線の廃線跡。この先は春にならないと探索できない。。
 @鯖浦線の廃線跡。和田川をこの辺で渡っていたと思われる。渡った後は、右写真の左側の道路横に廃線跡が残る。
A鯖浦線の廃線跡。左写真の左側築堤が廃線跡。右写真は小さな橋梁跡。
B鯖浦線の廃線跡。樫津駅周辺。
C鯖浦線の廃線跡。下江波駅周辺。宮崎小学校、宮崎コミュニティーセンター近く。
D鯖浦線の廃線跡。陶芸村口。  E鯖浦線の廃線跡。中部北陸自然歩道が廃線跡?
F鯖浦線の廃線跡。くにとはし。
 G鯖浦線の廃線跡。織田バスターミナルセンターは、福井県丹生郡越前町織田にあるバスターミナル。かつて鉄道線の福井鉄道鯖浦線終着駅、織田駅(おたえき)があった場所でもある。越前町のほぼ中央にある織田地区、国道365号「剣神社東」交差点の北西角に位置し、織田駅跡地の一部に「織田町観光物産館」として建てられた施設の1階にある。ところが同館での物産展示は2004年より休止状態であり、2005年2月の織田町を含む4町村が市町村合併によって新たな越前町となる際に、施設全体の名称を「織田バスターミナルセンター」へと改めている。南面の道路は織田氏ゆかりの劔神社へと通じている門前町のメインストリート。駅時代の駅前は袋小路のロータリーであったが、現在は切り通し化された。鉄道駅が廃止されて久しい21世紀においても、周辺には「駅前」の付く看板が多く残っているが、なかには廃止以後に掲げられたものもある。
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