更新日時 2016年08月08日
九州電気軌道北九州本線は、元来九州電気軌道の手によって、国際貿易港として栄えていた門司、旧城下町で商業の中心地小倉、八幡製鐵所が立地する工業都市八幡、交通の要衝地折尾など北九州地区の主要都市を連絡する、阪神電気鉄道に範を取った都市間高速電車(インターアーバン)として計画・建設された。最後まで残存した黒崎 - 折尾間を筆頭に専用軌道(新設軌道とも)の区間も多く、停留所間隔も長かったため、運行速度は路面電車としては比較的高速であった。北九州市内の門司区・小倉北区・八幡東区・八幡西区の市街地を東西に貫く北九州本線は、2000年(平成12年)までに全廃された。筑豊電気鉄道線の列車が乗り入れていた北九州本線の黒崎駅前 - 熊西間については同線の全廃と同時に筑豊電気鉄道が第二種鉄道事業者になり、西鉄は鉄道施設を保有する第三種鉄道事業者になったが、この第三種鉄道事業については2015年3月1日に会社分割により筑豊電気鉄道へ承継され、この時点で西鉄北九州線は名実ともに完全に消滅した。 | |
九州電気軌道北九州本線 折尾駅 - 折尾東口駅 - 陣の原駅 - 皇后崎駅 - 熊西駅 - 西黒崎駅 - 黒崎車庫前駅 - 黒崎駅前 |
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@折尾駅舎の南向かいに西日本鉄道(西鉄)北九州線の折尾停留場があった。1914年(大正3年)6月25日に九州電気軌道が折尾まで延長された際に開業した高架駅で、1942年(昭和17年)の西鉄成立により同社の駅となった。木造の駅舎があったが1982年(昭和57年)に火災で焼失し、その後駅前再開発に合わせて1985年(昭和60年)12月18日に3階建ての駅ビルに建て替えられた。駅舎建て替え後の駅構造は櫛形ホーム3面2線で、ホームは3階にあった。2000年(平成12年)11月26日の北九州線全廃により駅としては廃止されたが、ビルは駅施設部分を除きその後も用いられていた。しかし、先述の折尾地区総合整備事業によりビルの敷地が「折尾駅南口駅前広場」の用地となっているため、2010年(平成22年)9月頃から解体され、一旦、仮市民トイレと駐車場になった。 | |
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A高架橋駅の橋桁は赤煉瓦造りのアーチ橋で、現存する大正期の長大な赤煉瓦高架橋は折尾と同年に竣工した東京の新永間市街地線高架橋のみ。 東側3連アーチの東端は直下を通る生活道路と斜めに交わるため、アーチを斜めにする「ねじりまんぽ」(まんぽはトンネルの意)と呼ばれる特殊工法が使用され、日本最大級である。通常のトンネルと隣接するのは折尾のみで、土木技術史の教科書的存在といわれている。「ねじりまんぽ」は、全国に29箇所現存確認されているのみで、先述の折尾地区総合整備事業で保存活用の方向で検討される予定。 | |
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B九州電気軌道北九州本線の折尾駅 - 折尾東口駅間の廃線跡。工事用道路に転用。 | |
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C九州電気軌道北九州本線の折尾駅 - 折尾東口駅間の廃線跡。工事用道路に転用。 | |
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D九州電気軌道北九州本線の折尾駅 - 折尾東口駅間の廃線跡。右写真周辺が折尾東口駅跡。 | |
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E九州電気軌道北九州本線の折尾東口駅 - 陣の原駅間の廃線跡。工事用道路に転用はここまで。 | |
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E九州電気軌道北九州本線の折尾東口駅 - 陣の原駅間の廃線跡。金山川橋梁。 | |
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F鹿児島本線のガード下が低い人道。 | |
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F九州電気軌道北九州本線の折尾東口駅 - 陣の原駅間の廃線跡。 | |
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G九州電気軌道北九州本線の折尾東口駅 - 陣の原駅間の廃線跡。 | |
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H九州電気軌道北九州本線の折尾東口駅 - 陣の原駅間の廃線跡。この先廃線跡は遊歩道に転用。 | |
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I九州電気軌道北九州本線の折尾東口駅 - 陣の原駅間の廃線跡。廃線跡は遊歩道に転用。 | |
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J九州電気軌道北九州本線の陣の原駅跡。西鉄北九州線が鹿児島本線に並行して通っており、同線に「陣の原」電停が存在した。同線は2000年11月26日に廃止、陣の原電停も廃止となったため、その代替駅として当駅が設置された。設置から11月25日までの5日間だけ、JR陣原駅と西鉄北九州線陣の原電停が並存していたことになる。 | |
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K九州電気軌道北九州本線の陣の原駅 - 皇后崎駅間の廃線跡。この先廃線跡は住宅地になっている。 | |
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L九州電気軌道北九州本線の陣の原駅 - 皇后崎駅間の廃線跡。廃線跡は住宅地になっている。 | |
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M九州電気軌道北九州本線の陣の原駅 - 皇后崎駅間の廃線跡。廃線跡は住宅地になっている。 | |
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N九州電気軌道北九州本線の陣の原駅 - 皇后崎駅間の廃線跡。廃線跡は駐車場になっている。 | |
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O九州電気軌道北九州本線の陣の原駅 - 皇后崎駅間の廃線跡。廃線跡は駐車場になっている。 | |
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P九州電気軌道北九州本線の陣の原駅 - 皇后崎駅間の廃線跡。 | |
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P九州電気軌道北九州本線の皇后崎駅跡に残る「ねじりまんぽ」 | |
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Q九州電気軌道北九州本線の皇后崎駅 - 熊西駅間の廃線跡。この先筑豊電気鉄道の路線に転用。 | |
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