更新日時 2009年04月05日

 サッポロビール博物館(サッポロビールはくぶつかん)は、北海道札幌市、サッポロガーデンパーク内に位置する博物館。日本で唯一のビール博物館であり、北海道遺産の一つにも指定されている。1987年7月開館、もともとは1890年に札幌製糖会社の工場として建設された赤レンガの建造物を利用したもの。建物にはサッポロビール園が併設されている。所在地は北海道札幌市東区北7条東9丁目1番1号。
 サッポロビール博物館の歴史は、お雇い外国人として北海道を訪れたウィリアム・スミス・クラークによるビートの栽培や、北海道開拓使により札幌にビール醸造所が設立された明治時代へとさかのぼる。クラークはマサチューセッツ農科大学の第3代学長に就任。その当時大学は全米屈指のビート製糖技術を持っており、クラークもビートの栽培を北海道へ定着させようという希望があった。クラークの帰国後、開拓使は北海道内でのビートの導入に着手。現在は函館市となっている七重村にて、北海道内では初のビート試験栽培を行った。
 その後開拓使は1878年、現在の北海道大学の前身・札幌農学校へビートの栽培を委託し、1879年に現在の伊達市に当たる紋鼈(もんべつ)へ紋鼈製糖所を建設するなどした。その後製糖所は民間へ払下げとなり紋鼈製糖株式会社が設立、これを受けた札幌市は苗穂村へ製糖工場を建設することを決め、1888年に札幌製糖株式会社が創立された。会社はビート糖の工場として1890年に外国人技師たちの指導を仰ぎ、ビート糖の工場として建設された。 これが現在も博物館・ビール園として機能している建物である。設計には北海道庁の建築課のほか、基本設計にドイツにあるサンガーハウゼン社が担当にあたっている。
 一方、1876年9月23日、開拓使麦酒醸造所が現在サッポロファクトリーが立っている場所に設立された。これには北海道へ麦酒醸造所の建設を主張した村橋久成が事業責任者に、ドイツ・ベルリンビール醸造所でビールの醸造技術を学んだ中川清兵衛が主任技師に選出された。醸造所の開業式も行われ、表面に文字を描いたビール樽が建物の前へ積み上げられた。これは現在、復元されて博物館に併設されている。
 1886年に開拓使麦酒醸造所は大倉組商会へと払い下げを受け「麦酒醸造場」へ名称を変更。1887年12月に浅野総一郎・渋沢栄一らがこれを買い取り、札幌麦酒会社を設立した。これは現在のサッポロビール株式会社の前身である[3]。まもなくして、日清戦争が1895年に終結し、台湾による製糖業が普及すると日本のビート製糖業は衰退。札幌製糖株式会社のビート糖工場も解散となるが、札幌麦酒会社が1903年にこれを買収。建物に増改築を施し、製麦工場として運用した。
 工場は1965年まで操業が行われた。終了後、1967年に建物3階部分へ「開拓使麦酒記念館」を開設し、工場で実際に使用した歴史資料や器具、文献の展示を開始する。その後建物に改修を施し、1982年7月に「サッポロビール博物館」として正式に開館。サッポロビール北海道工場が恵庭市へ移転することを受け、2004年にも改修工事が完了し、同年12月にはリニューアルオープンとなった。
 サッポロビール博物館は1996年、当時の文化庁より国の重要文化財に指定する話が持ち込まれた。しかし、文化財の指定を受けると、建物内外の設備や施設を改装するのに国の許可が必要となるため、訪れる人々へ臨機応変な改造を行うことが難しくなることを考慮し、重要文化財の指定を辞退した。2004年10月22日公表の北海道遺産第2回選定分に際し、北海道鉄道技術館、福山醸造株式会社、雪印乳業資料館と共に、「札幌苗穂地区の工場・記念館群」として北海道遺産の指定を受けた。
サッポロビール博物館外観
「麦とホップを製す連者ビイルとゆふ酒に奈る」
サッポロビール博物館外観
ペレットストーブ  原料に対する取り組み。ビールの原料(大麦、ホップ)と酵母についてご紹介します。原料に直接触れ、北海道の豊かな風土がおいしいビールづくりに必要であることを強く実感してください。
上流釜? サッポロビール看板
サッポロビール看板 200円でビールの試飲が出来ます。
 ポスター広告の変遷。時代とビールの関わりをシャープに映し出したポスター広告(実物展示)の変遷を通じて、ビール大衆化の足跡を辿ります。博物館収蔵ポスターの中から選りすぐりの86点を一挙に公開。
ポスター広告の変遷 リボンストロンの展示
リボンストロンの展示
サッポロビール博物館の外に蒸気機関車が展示されている「9643」号
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サッポロビール博物館