神奈川臨海鉄道本牧線

更新日時 2011年02月26日

 神奈川臨海鉄道本牧線とは、神奈川県横浜市磯子区の根岸駅から同市中区の本牧埠頭駅に至る神奈川臨海鉄道の鉄道路線である。JR根岸線根岸駅から分岐し国道357号に沿って延びる貨物線。周辺には横浜港シンボルタワー・本牧海釣り公園等があり、沿線には新日本石油精製根岸製油所や日産自動車本牧専用埠頭がある。海上コンテナ輸送が中心で神奈川臨海鉄道のドル箱路線であったが、同線の主力であった仙台臨海鉄道仙台港駅との間を結んでいた海上コンテナ専用列車が2010年3月のダイヤ改正で盛岡貨物ターミナル駅 - 東京貨物ターミナル駅間の列車に切り替えられる形で廃止となったため、現在は12ftコンテナや化成品コンテナを主に輸送している。取り扱い品は横浜港の本牧埠頭より輸出するものが中心となっている。当路線で牽引を担当する機関車は、横浜本牧駅併設の横浜機関区のDD55形ディーゼル機関車が行う。また、2007年7月から2010年3月までは、川崎貨物駅併設の塩浜機関区から横浜機関区へ転属してきたDD60形ディーゼル機関車も全線で牽引を行っていた。また、神奈川臨海鉄道や横浜市港湾局などの各港湾関係団体で組織された「京浜港物流高度化推進協議会」では、以前から鉄道による駅と港を効率的に利用した新しい物流サービスの実現を目指してきた。これに先駆けて、2008年4月より横浜港本牧ふ頭BC突堤コンテナターミナルに隣接する本牧埠頭駅において海上コンテナの取り扱いを開始し海上コンテナ輸送の実証実験を約2年間行っていたが、前述のとおり2010年3月のダイヤ改正でこれまで横浜本牧駅と仙台臨海鉄道仙台港駅との間を結んでいた海上コンテナ専用列車自体が廃止となり、この輸送実験も終了した。
駅一覧
根岸駅 - 横浜本牧駅 - 本牧埠頭駅
 根岸駅(ねぎしえき)は、神奈川県横浜市磯子区東町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)・神奈川臨海鉄道の駅である。JRの根岸線と、神奈川臨海鉄道の貨物線である本牧線が乗り入れている。駅名の由来となった根岸は、東町の旧地名である中根岸町からのものである。
 根岸駅構造は島式ホーム1面2線を有する地上駅。JR貨物の貨物列車が使用する、ホームのない着発線2本(下1・2番線)や、それにつながる専用線との授受線5本(授受3 - 7番線)がホームの南側に敷設されている。本牧線の到着線および出発線は駅構内の東側(横浜本牧駅寄り)に位置している。駅舎は構内北側にあり、ホームとは跨線橋で繋がっている。直営駅で、みどりの窓口(営業時間:6:00 - 21:00)、自動券売機、自動改札機がある。売店は改札を出て左手(南側)すぐのNEWDAYS根岸店、改札内、改札を入って左手(北側)すぐのレッツキヨスク根岸1号店がある。かつてはホーム上横浜方でレッツキヨスク根岸2号店が営業を行っていたが、2006年(平成18年)5月31日をもって閉店、その後2007年(平成19年)1月に店舗が撤去された。この他、神奈川臨海鉄道の根岸駅輸送本部が駅の南側の磯子寄りに設けられている。
 JX日鉱日石エネルギー専用線当駅南側には、日本最大規模の製油所であるJX日鉱日石エネルギーの根岸製油所が存在する。この製油所へ専用線が敷設されており、当駅の構内は同所にて精製された石油製品を輸送するタンク車が留置されている。当駅の車扱貨物取扱量は日本国内1位(2008年度)で、タンク車の出荷数量は国内最大である。旅客ホームに隣接する着発線・授受線と専用線の仕分線・荷役線との間で頻繁にタンク車の入れ換えが行われている。専用線の総数は34本、最大収容貨車数は375両で、22か所の積込口を備えた荷役線が2本ある。専用線内の編成の入れ換えは日新が担当し、同社所有の入換用機関車(スイッチャー)NDD56形とD50形が使用される。また、専用線内の奥ではスイッチャーにより編成が組成される。専用線を除く駅構内の入れ換え作業は首都圏近郊の他の貨物駅と同様に神奈川臨海鉄道が行っている。
 神奈川臨海鉄道のDD5519。DD55形は19両が製造された主力車種。4動軸 (B-B)、自重 55 t、定格出力 1,000 PS、国鉄DD13形と類似の機関車であるが同型ではない。他の臨海鉄道会社の自社発注機に多くの同型機がいる。DD5511は同一形式に編入されてはいるが仕様が大きく異なる。DD551は汽車製造製、その他の17両は富士重工業製。初期の車両は廃車が進んでいる。1990年代に初期車の老朽取替用に導入されたDD5518・DD5519の2両は直噴エンジンとなった。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間。1㎞ポスト。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間の日石第一(東門)踏切より撮影。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間。1.8㎞ポスト、勾配標。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間。2㎞ポスト。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間の日石第三(南門)踏切より撮影。
 ⑧横浜本牧駅近くの公園に保存されているD51516と旧国鉄横浜機関区高島車庫で使用されていた転車台。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間の日石研究所踏切より撮影。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間。3㎞ポスト。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間のかもめ町踏切より撮影。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間。にしき橋。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間。DD5514と勾配標。
神奈川臨海鉄道本牧線の根岸駅 - 横浜本牧駅間。ここから先は横浜本牧駅構内。
神奈川臨海鉄道本牧線横浜本牧駅構内の4㎞ポスト。
 横浜本牧駅(よこはまほんもくえき)は、神奈川県横浜市中区錦町にある、神奈川臨海鉄道本牧線の貨物駅である。
 横浜本牧駅構造は地上駅でコンテナホームが1面あり、ここに荷役線が2本引かれている。構内には駅事務所(本牧総合事務所)があり、有人駅である。本牧総合事務所には神奈川臨海鉄道の横浜支社が置かれているほか、食堂や運送会社などのテナントも入居している。本牧線の貨物業務を支える横浜機関区も併設されている。
 横浜本牧駅構内には、かつて横浜港の引き込み線で活躍していた国鉄C56形蒸気機関車(C56 139)が非公開ながら保存されている。
 横浜本牧駅構内の横浜機関区脇から東南方面に国際埠頭専用線が分岐し、かつては専用の無蓋車・コンテナ車(それぞれ通称「塩トラ」・「塩コキ」)による工業用塩輸送が上越線の渋川駅まで行われていた。国際埠頭専用線は本牧線の開業と同時に開通したものであるが、この輸送の着荷主である関東電化工業が渋川工場でのソーダ電解事業を水島工場に一本化したために2005年8月に終了となり、これ以降国際埠頭専用線は休止になっている。当駅に属する専用線としてこの他、国際埠頭専用線の途中から分岐する日本農産工業専用線があったが、これは1991年(平成3年)5月に廃止されている。2000年(平成12年)2月1日にコンテナの通関業務を行う保税蔵置場を構内に開設し、輸送時間の短縮や手続きの簡略化を図っている。国際海上コンテナを大量に取り扱う当駅ならではの設備といえる。2010年(平成22年)3月13日のダイヤ改正で、これまで仙台臨海鉄道仙台港駅との間に1往復設定されていた海上コンテナ専用列車が盛岡貨物ターミナル駅~東京貨物ターミナル駅間の列車に切り替えられる形で廃止となり、当駅とJR線とを結ぶ貨物扱いの定期列車は東京貨物ターミナル駅との間に設定されているコンテナ列車1往復だけとなっている。以前はコンテナホームの大半を海上コンテナが占めていたが、現在は12ftコンテナや化成品コンテナがほとんどとなっている。
神奈川臨海鉄道本牧線横浜本牧駅構内の4.5㎞ポスト。
神奈川臨海鉄道本牧線横浜本牧駅構内の錦町踏切より撮影。
神奈川臨海鉄道本牧線の横浜本牧駅 - 本牧埠頭駅間の錦町町第1踏切より撮影。
神奈川臨海鉄道本牧線の横浜本牧駅 - 本牧埠頭駅間の跨線橋より撮影。
神奈川臨海鉄道本牧線の横浜本牧駅 - 本牧埠頭駅間。跨線橋と5㎞ポスト。
神奈川臨海鉄道本牧線の横浜本牧駅 - 本牧埠頭駅間の本牧埠頭第1踏切より撮影。
神奈川臨海鉄道本牧線の横浜本牧駅 - 本牧埠頭駅間の本牧埠頭第1踏切より撮影。
 本牧埠頭駅(ほんもくふとうえき)は、神奈川県横浜市中区本牧ふ頭にある、神奈川臨海鉄道本牧線の貨物駅である。本牧線の終点にあたる。本牧埠頭駅構造は地上駅であり、コンテナホーム2面と荷役線3線(1・2・3番線)を有する。コンテナホームは相対式に配置されており、西側のものに荷役線2線(1・2番線)、東側のものに荷役線1線(3番線)が接する。東側(海側)のホームは輸送実験のために新設されたものである。西側のホームには神奈川臨海通運(神奈川臨海鉄道のグループ会社)所有の荷役・貸し倉庫が併設されている。横浜本牧駅方から駅前の通りを横切って当駅へと線路が伸びており、列車が通過する際はこの踏切に設置してある踏切信号機を作動させ、安全確認の後に牽引機関車が大きな警笛を鳴らして通過していく。
 海上コンテナの鉄道輸送実証実験横浜市港湾局、国土交通省関東地方整備局、国土交通省関東運輸局、横浜港メガターミナル、神奈川臨海鉄道で組織された「京浜港物流高度化推進協議会」では、以前から鉄道駅と港を効率的に利用した新しい物流サービスの実現を目指してきた。これに先駆けて、2008年(平成20年)4月、横浜港本牧ふ頭BC突堤コンテナターミナルに隣接する当駅のC突堤側に、新たに海上コンテナ専用のコンテナホームを整備した上で、従来仙台港駅 - 横浜本牧駅間に設定されていた20両編成の海上コンテナ専用列車のうち、コンテナ車5両分の発着駅を当駅に変更。当時、列車は横浜本牧駅 - 本牧埠頭駅に1日1往復設定されており、当駅には火曜日 - 土曜日の朝方に仙台港駅からの到着があった。逆に仙台港駅への発送については、月曜日 - 金曜日の正午頃に設定されていた。これにより、当駅には新たに20ft・40ft海上コンテナに対応したリーチスタッカー1台が配備されたが、これは以前横浜本牧駅でトップリフターの予備機として使用していたものであった。この実証実験は、2010年(平成22年)3月までの2年間行われる予定であったが、前述の通り海上コンテナ専用列車自体が廃止となってしまったため、実用化に至らないままこの輸送実験は終了している。
 取扱う貨物の種類当駅はコンテナ貨物のみの取扱駅である。隣駅の横浜本牧駅が大型コンテナや20・40フィート海上コンテナを取り扱えるのに対し、当駅は従来より12フィートしか取り扱っていなかったが、2008年4月から始まった実証実験を行うため、新たに20ft・40ft海上コンテナの取り扱いを開始した。しかし、仙台臨海鉄道仙台港駅とを結ぶ海上コンテナ専用列車自体が2010年3月のダイヤ改正で廃止となったため、この輸送実験も実用化には至らずすでに終了している。主な取扱品目は、石巻港駅発送の日本製紙石巻工場製の印刷紙や、新潟貨物ターミナル駅発送の北越紀州製紙新潟工場製の高級洋紙である。なお、北越製紙の高級洋紙は以前は専用貨物列車に連結されて当駅を発着していたが、輸送の適正化から2007年3月18日のダイヤ改正を期に高速貨物列車で当駅に発着するようになり、輸送の速達化が図られている。また、2006年8月末まで二本木駅から日本曹達家畜飼料添加物「DLメチオニン」が当駅まで輸送されていた。
神奈川臨海鉄道浮島線千鳥線水江線リンク。
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