ローカル線の旅 銚子電気鉄道

更新日時 2015年06月07日

 銚子電気鉄道株式会社は、千葉県銚子市に本社を置く鉄道会社である。銚子電鉄あるいは銚電、CDKと略称される。本社所在地は銚子市新生町2丁目297番地の銚子電気鉄道線仲ノ町駅構内。千葉県内に鉄道路線を有する鉄道会社であるが鉄道事業に関しては赤字経営が続いており、副業の銚子電鉄ブランドによる食品事業によって経営を維持している。主力製品としてぬれ煎餅の製造・販売を行っている。2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震、およびそれに伴う福島第一原子力発電所事故などによる風評被害を受け、観光客激減の煽りを受けた影響などから、車両や設備更新費用が捻出できないと判断、2012年12月に社長が小川文雄から税理士の竹本勝紀に交代。2013年2月1日には、銚子電鉄は経営の自主再建を断念することを発表した。以後は施設管理と運行の上下分離を図るなどして経営刷新を進めることが検討されていたが、2013年12月30日には当面10年間の車両・設備更新費用7億6000万円のうち国が1/3・千葉県・銚子市がそれぞれ1/6負担、残りを銚子電鉄の自助努力(金融機関からの融資、鉄道事業の運賃改定、食品事業の増収、人件費の削減)するスキームを決定、関係機関が受け入れに合意したことで当面の廃線危機は回避された。
銚子電気鉄道線
銚子駅 - 仲ノ町駅 - 観音駅 - 本銚子駅 - 笠上黒生駅 - 西海鹿島駅 - 海鹿島駅 - 君ヶ浜駅 - 犬吠駅 - 外川駅
 銚子駅(ちょうしえき)は、千葉県銚子市西芝町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・銚子電気鉄道(銚子電鉄)の駅である。両社の共同使用駅であり、JR東日本が駅を管轄している。2008年4月撮影。
 銚子電鉄線ではSuicaなどのICカードは利用できないため、他駅より同カードで入場した上で引き続き銚子駅から銚子電鉄線を利用したい場合は、改札口か銚子電鉄のりばの手前にある同カード読み取り機で出場処理をする必要がある。もしも他駅にて同カードで自動改札機を入場し、銚子駅で出場処理をせず銚子電鉄線を利用した場合は、車掌または着駅でその旨を申し出て運賃を支払い、後でICカード対応駅で出場処理をしてもらわなければならなくなる。2015年4月撮影。 
2015年4月撮影。  デハ801。2008年4月撮影。
銚子電鉄の銚子駅 - 仲ノ町駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。 
銚子電鉄の銚子駅 - 仲ノ町駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。 
 仲ノ町駅(なかのちょうえき)は、千葉県銚子市新生町二丁目にある銚子電気鉄道銚子電気鉄道線の駅。駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅。直営駅。トイレあり。ぬれ煎餅・各種記念切符・硬券入場券(図柄が数種類あり窓口で選べる)・乗車券・各種鉄道グッズなどが購入可能であるほか、ヤマト運輸の宅急便の発送取次ぎも行っている。清涼飲料の自販機が設置されている。駅舎は銚子遊覧鉄道時代から建つ木造平屋建てで、銚子電気鉄道の本社も同居する。待合室はぬれ煎餅の通販申し込みが集中すると、急遽発送場所とされ、室内が段ボールで埋め尽くされてしまうこともある。ホームの観音駅寄りにゲーム『桃太郎電鉄』シリーズの協賛企画「しあわせ三像」のうち「貧乏がサル(去る)」像がある。側線を有し、列車の行き違いが可能な配線ではあるが、当駅で行き違いを行う列車は設定されておらず、側線はもっぱら車両の留置場所として使用されている。側線の南側に車庫が隣接している。銚子電鉄唯一の夜間滞泊設定駅でもある。銚子電鉄線全線に電力を供給する変電所は笠上黒生駅構内にあるが、かつて当駅構内にあった。この跡地には名物「銚電のぬれ煎餅」の製造工場が建てられている。かつて構内よりヤマサ醤油第一工場への専用線が延びていた。
銚子電鉄の仲ノ町駅 - 観音駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。 
銚子電鉄の仲ノ町駅 - 観音駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。 
 観音駅(かんのんえき)は、千葉県銚子市前宿町にある銚子電気鉄道銚子電気鉄道線の駅。駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅。駅員配置駅。硬券入場券・乗車券、記念切符、各種鉄道グッズなど発売。清涼飲料、アイスクリームの自販機有。駅舎内に水洗トイレ・多目的トイレ有。西洋の洋館(スイスの駅舎)風の大屋根を有する駅舎で、銚子電気鉄道直営のたい焼き屋が併設され人気を集めている。駅前の道路からは駅名の表示よりも、「たい焼」の看板の方が目立っている。
観音駅近くの踏切より。2008年4月撮影。 観音駅 - 本銚子駅間。2015年4月撮影。 
銚子電鉄の観音駅 - 本銚子駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。 
銚子電鉄の観音駅 - 本銚子駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
銚子電鉄の観音駅 - 本銚子駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
 本銚子駅(もとちょうしえき)は、千葉県銚子市清水町にある銚子電気鉄道銚子電気鉄道線の駅。駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅。無人駅。清涼飲料の自販機有。簡易トイレ有。駅舎は木造平屋建てで、簡易な駅務室と、待合室が併設される。また、駅舎に隣接して車止めを兼ねた改札用の柵が設置されている。2007年12月まで小学生の通学時間帯のみ駅員を配置していたが、合理化により2008年以降海鹿島駅共々完全無人化された。
銚子電鉄の本銚子駅 - 笠上黒生駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
銚子電鉄の本銚子駅 - 笠上黒生駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
銚子電鉄の本銚子駅 - 笠上黒生駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
銚子電鉄の本銚子駅 - 笠上黒生駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
銚子電鉄の本銚子駅 - 笠上黒生駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
 笠上黒生駅(かさがみくろはええき)は、千葉県銚子市笠上町にある銚子電気鉄道銚子電気鉄道線の駅。駅構造は相対式ホーム2面2線の地上駅。駅員配置駅。硬券入場券・乗車券、鉄道グッズ、ぬれ煎餅が購入可能である。トイレ有。駅舎は木造平屋建てで、待合室が併設されている。待合室は駅舎の反対側のホームである上りホームにも設置されている。2010年4月に2000形の導入に伴い銚子側にホームが延伸した。駅入口は住宅と住宅の間の通路を通る形のため、駅入口の路地に駅誘導案内版が車道にある。上りホームには、ゲーム『桃太郎電鉄』シリーズの協賛企画「しあわせ三像」のうち「貧乏をトリ(取り)」像がある。銚子電気鉄道線唯一の上下交換可能駅である(仲ノ町駅も配線上は列車交換可能であるが、ホームが片側のみの設置であり交換を行う列車は設定されていない)。この駅で電車同士が交換する際にはタブレット(票券・通票)の交換風景を見ることができる。また、交換する場合、下り列車側(外川方面行き)に構内優先進入権があり、上り列車側(銚子方面行き)は、下り列車が構内に進入するまで場内信号機の手前で停止し、待機しなければならない取り決めがなされている。かつては、手動によるポイント操作を行っていたが、現在はスプリングポイントにより操作を不要としている。駅員は通票交換と確認作業に専念できるため、非自動ながら安全性を向上させている。(2014年(平成26年)の同ポイントにおける脱線事故以降、当分の間「ポイントの手前で一旦停止。10km/hでの構内進入」の措置が取られている。)上りホームの南側には留置線があり、かつて留置線には廃車となった電車デハ101等が止め置かれて物置として利用されていたが、老朽化により解体されている。駅構内には銚子電気鉄道線全線へ電気を供給する変電所が設置されている。
銚子電鉄の笠上黒生駅 - 西海鹿島駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
銚子電鉄の笠上黒生駅 - 西海鹿島駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
 西海鹿島駅(にしあしかじまえき)は、千葉県銚子市海鹿島町にある銚子電気鉄道銚子電気鉄道線の駅。駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅。無人駅。清涼飲料の自販機有。トイレはなし。
銚子電鉄の西海鹿島駅 - 海鹿島駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
 海鹿島駅(あしかじまえき)は、千葉県銚子市小畑新町にある銚子電気鉄道銚子電気鉄道線の駅。関東地方最東端駅。駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅。無人駅。清涼飲料の自販機あり、簡易トイレあり。2007年(平成19年)1月、ボランティアにより掲げられた「文学碑めぐり案内図」の看板によって、「関東最東端の駅」と表記されるようになった。(2014年(平成26年)現在では、駅舎横に「関東最東端の駅」の碑が建てられている。)2007年12月まで小学生の通学時間帯のみ駅員を配置していたが、合理化により2008年以降本銚子駅共々完全無人化された。
銚子電鉄の海鹿島駅 - 君ヶ浜駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
 君ヶ浜駅(きみがはまえき)は、千葉県銚子市君ケ浜にある銚子電気鉄道銚子電気鉄道線の駅。駅構造は単式ホーム1面1線を有する地上駅。無人駅。清涼飲料の自販機有。簡易トイレ有。1970年代は木造の駅舎が立っていたがいつ頃取り壊されたかは不明。ホームの出入口には、白亜のアーチが3つ並ぶイタリア風のゲートが建っていたが、プレハブ製の待合室共々、老朽化のため柱を残して撤去された。2007年、地元有志と銚子電鉄ファンの好意により駅階段横に花壇が設置され、季節の花が植えられている。
銚子電鉄の君ヶ浜駅 - 犬吠駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
銚子電鉄の君ヶ浜駅 - 犬吠駅間。銚子駅方向の写真。2015年4月撮影。
 犬吠駅(いぬぼうえき)は、千葉県銚子市犬吠埼にある銚子電気鉄道銚子電気鉄道線の駅。第一回関東の駅百選選定駅である。駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅。駅員配置駅。ホーム上と駅舎内外に自動販売機、駅舎内にコインロッカーと水洗トイレあり。駅前に8台分の駐車場設置。大晦日から元日にかけて犬吠埼での初日の出参拝客輸送のために運行される終夜運転は、銚子駅から当駅までの運転となっており、この輸送に対応するため、銚子電気鉄道線の他の駅に比べて長めのホームとなっている。白を基調とし、絵タイルの貼られたポルトガルの宮殿風建築の駅はその美しさが評価され、1997年(平成9年)に関東の駅百選の第一回選定26駅の一つに選ばれた。なお、老朽化によるリフォーム工事を2013年(平成25年)頃に実施したため、この絵タイルは駅名標を除き撤去されている。周辺の犬吠埼などの観光拠点として利用されていることもあって、駅舎および駅前広場は銚子電気鉄道線の中で最も大きく広く造られており、各種イベントの会場としても利用されている。駅舎内では、銚子電気鉄道の各種鉄道グッズ、記念切符、硬券入場券・乗車券、地元名産品や駅弁などの土産物の他、名物の「銚電のぬれ煎餅」が実演製造・販売され、観光客や鉄道ファンの人気を集めている。駅前広場にはゲーム『桃太郎電鉄』シリーズの協賛企画「しあわせ三像」のうち「貧乏がイヌ(居ぬ)」像がある。 かつては廃車になったデハ501と元相模鉄道モニ2022の2両が同広場に置かれ、電車の車体を利用したNPO運営の福祉喫茶「電車レストランかふぇ・ど・えがお」が営業されていたが、老朽化・塩害による車体の腐食のため、2012年(平成24年)7月下旬に解体処分された。
外川駅(とかわえき)は、千葉県銚子市外川町二丁目にある銚子電気鉄道線の駅。同線の終点。
 外川駅構造は単式ホーム1面1線と機回し線(留置線)1線を有する地上駅。清涼飲料・アイスクリームの自販機と簡易トイレ、駅前に銚子電気鉄道直営の有料駐車場がそれぞれ設置されている。駅舎は修復を繰り返しながらも開業時より建つ木造平屋建てで、待合室には木製のベンチが並び、夜は白熱電球が点灯する。また、外川集落の案内などが掲示され、ベンチには地元住民手作りの座布団が置かれている。駅員配置駅でもあり、硬券入場券・乗車券、各種鉄道グッズの展示および発売をしている。かつて走っていたトロッコ客車「澪つくし号」は、この駅の機回し線で電車の付け替え作業を行なっていた。「澪つくし号」の運行廃止後、機回し線は本来の用途としての使用がなくなり、廃車体の解体前の留置場所として使用されている。以前は夜間滞泊が設定されていたが、2013年11月21日の改正で廃止された。
外川駅 銚子電鉄終着駅。2008年4月撮影。 外川駅 銚子電鉄終着駅。2015年4月撮影。
7年経っても殆ど変わっていませんね。
外川駅 銚子電鉄終着駅。2008年4月撮影。
現役の電車と廃止されたデハ801電車。2015年4月撮影。 
郵便配達用の古いバイクも 展示されています。2015年4月撮影。 
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