ローカル線の旅 大湊線

更新日時 2009年09月27日

 大湊線(おおみなとせん)は、青森県上北郡野辺地町の野辺地駅で東北本線から分岐し、下北半島の陸奥湾側を縦貫してむつ市の大湊駅までを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(地方交通線)。はまなすベイライン大湊線という愛称が付けられている。終点の大湊駅から1つ手前の下北駅はJR東日本最北の駅であり、かつては下北交通大畑線(元国鉄大畑線)が分岐していた。全線でキハ100形気動車200番台車(八戸運輸区所属)によるワンマン運転を実施している。ワンマン列車は「後乗り前降り」ではなく「前乗り前降り」となっている。通常キハ100形による運行が基本であるが、多客時や車両検査等の代替運用で車掌乗務のキハ40系気動車が運行されることがある。2009年3月ダイヤ改正時点では、線内運転の各駅停車のほか、東北本線に乗り入れ青森・八戸 - 大湊間で運転される快速列車「しもきた」が定期運転され、更に臨時列車としてジョイフルトレイン「きらきらみちのく」1往復が設定されている。「しもきた」は4.5往復設定されているが、大湊線内で快速運転を実施するのは2.5往復のみである。東北新幹線の八戸 - 新青森開業後は、東北本線の八戸 - 青森間が第三セクター鉄道である青い森鉄道に経営が移管されることになっているため、大湊線は八戸線と共に、他のJR在来線に接続しない孤立路線となる。このため沿線から存続に不安の声があったが、2007年11月、JR東日本が新幹線延伸後も大湊線を運営していく方針であることを正式に発表した。なお、現状の八戸駅の構造のまま青い森鉄道が引き継ぐことになった場合、八戸線は東北新幹線とは接続して乗り換え可能となるが、大湊線は新幹線を含めたすべてのJRの路線と一切接続がなくなる。
駅一覧:大湊線
野辺地駅 - 北野辺地駅 - 有戸駅 - 吹越駅 - 陸奥横浜駅 - 有畑駅 - 近川駅 - 金谷沢駅 - 赤川駅 - 下北駅 - 大湊駅
野辺地駅の常夜灯。
 野辺地駅(のへじえき)は、青森県上北郡野辺地町字上小中野にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。東北本線と大湊線の接続駅で、かつては南部縦貫鉄道も乗り入れていた。東北本線の特急停車駅である。
 駅舎にみどりの窓口(営業時間:5時50分〜22時00分)、タッチパネル式自動券売機1台、改札口、キオスク、待合室(開放時間:5時30分〜23時50分)が隣接する。待合室内にNRE(旧・伯養軒)のそば屋がある(営業時間6時45分〜19時25分)。そば店が1番線(2・3番線の売店、そば店は廃止)ホーム上にある。1番線の大湊線ホームから東北本線ホームに行く場合(逆の場合も)は、昔改札が必要であったのか、円形改札の横の狭い通路を通って跨線橋に登らなくてはならないという特殊な構造をしている。現在は乗り換えの際、改札は不要になり、円形改札には常夜灯の模型が設置されている。現在、改札は駅舎ホーム側窓口で行っている。
野辺地駅の駅名標。 野辺地駅大湊線の0キロポスト。
 単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線の計3面5線のホームを持つ地上駅である(1番線は2両編成、2〜5番線は13両編成対応)。
 きらきらみちのくとは、東日本旅客鉄道(JR東日本)が八戸駅〜大湊駅間を運行されている臨時快速列車の愛称である。電化されていない大湊線を運行するため車両は気動車である。 EH500-16貨物列車。
 キハ40 555 主に東北地方を対象とした寒地仕様車で、100番台より遅れて1977年末より製造された。デッキ付きで上段下降・下段上昇式のユニット窓と空気バネ台車を装備する。1982年までに94両 (501 - 594) が製造された。八戸運輸区の一般車両では客室などのリニューアル工事が行われており、シートは青紫系、壁は白系の色になっている。その他、一部車両がジョイフルトレインに改造されていて、八戸運輸区では製造当初の内装を持つキハ40は運用されていない。
 キハ100系気動車(キハ100けいきどうしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の一般形気動車。老朽化した旧型気動車の取り替えとローカル線における輸送サービスの改善を目的に製造され、1990年(平成2年)3月10日に北上線でキハ100形が営業運転を開始した。気動車であるが、車体と台車の軽量化を図り、高出力直噴式エンジンと効率の高い液体変速機との組み合わせにより電車並みの性能を有している。ブレーキシステムも電車で実績のある応答性の高い電気指令式を使用しており、在来車とは連結器の形状が異なっているため、併結はできない。
 急勾配の多い山岳路線ではキハ100系気動車の導入に伴い速度向上による時間短縮が実現した。さらに冷房装置を搭載したことにより、夏期における旅客サービスの向上が図られている。ワンマン運転に対応するため、客用ドアは半自動式であり、ドアの横に開閉スイッチが設置されている。また、ドアチャイムも搭載されている。
 日本で最初の鉄道防雪林があり、野辺地駅のホーム西側に2kmにわたって続く約700本の杉林。明治26年に、日本初の林学博士である本多静六氏の進言で誕生したこの杉林は、豪雪地である町の線路を守るために植林され、鉄道記念物に指定されています。
一番右側の線路が大湊線の線路。
 北野辺地駅(きたのへじえき)は、青森県上北郡野辺地町石神裏にある東日本旅客鉄道(JR東日本)大湊線の駅。
単式1面1線のホームを持つ無人駅(野辺地駅管理)。
よい子はマネをしてはいけません。1時間に1本程度ですが列車は来ます(笑)
東北本線に乗り入れ青森・八戸 - 大湊間で運転される快速列車「しもきた」
有戸駅(ありとえき)は、青森県上北郡野辺地町小沢平にある東日本旅客鉄道(JR東日本)大湊線の駅。
単式1面1線のホームを持つ無人駅。ホームに小さな待合室がある。 大湊方に横取線がある。
吹越駅(ふっこしえき)は、青森県上北郡横浜町吹越にある東日本旅客鉄道(JR東日本)大湊線の駅。
単式1面1線のホームを持つ無人駅。
吹越駅には23キロポストが有る。 吹越駅の大湊側の踏切。
 陸奥横浜駅(むつよこはまえき)は、青森県上北郡横浜町舘ノ後にある東日本旅客鉄道(JR東日本)大湊線の駅。
 駅舎に沿っていたであろうホームは撤去されて島式ホームのみとなっている。1面2線の島式ホーム、3両編成の列車が限界の長さ。駅舎側に横取線が1本ある。大湊線の途中駅では唯一の交換可能駅。跨線橋は無く、構内の簡易踏切をわたってホームに向かう。大湊駅管理の業務委託駅(ジャスター委託、早朝夜間駅員不在)。駅員は2名配置。駅舎には出札窓口(営業時間:8時00分〜17時35分、POS端末設置)があり、指定券は料金補充券にて対応する。
陸奥横浜駅 - 有畑駅間にて撮影のキハ40。
有畑駅(ありはたえき)は、青森県上北郡横浜町有畑にある東日本旅客鉄道(JR東日本)大湊線の駅。
単式1面1線のホームを持つ地上駅。 木造建3坪程度の待合室がある。 無人駅(大湊駅管理)。
近川駅(ちかがわえき)は、青森県むつ市奥内近川にある東日本旅客鉄道(JR東日本)大湊線の駅。
大湊駅管理の無人駅。元々は2面2線相対式ホームだったが、現在は旧1番線(上り線)のみ使用されている。
金谷沢駅(かなやさわえき)は、青森県むつ市奥内金谷沢にある東日本旅客鉄道(JR東日本)大湊線の駅。
単式ホーム1面1線の地上駅。無人駅である。
 赤川駅(あかがわえき)は、青森県むつ市赤川町にある東日本旅客鉄道(JR東日本)大湊線の駅である。かつては「田名部駅」を名乗り、田名部町(現むつ市)の中心部に向かう馬車軌道の起点でもあった。
 単式1面1線のホームを持つ地上駅。無人駅である。 一見、直線の線路の真ん中に駅ホームがあるように見えるが駅の部分で線路がホームに近づく配線をしている。
奥に旧ホームの跡が・・・
下北駅(しもきたえき)は青森県むつ市下北町にある東日本旅客鉄道(JR東日本)大湊線の駅。
本州最北の駅でもあり、駅舎のホーム側には「てっぺんの駅」という看板が掲げられている。
 島式ホームの片側を使用する形の棒線構造で、ホームの反対側(旧1番線)は2001年まで下北交通大畑線が使用していた。かつては大湊から大畑方面に直通できる配線で、列車は大湊駅から折り返す形で直通運転を行なっていたが、大畑線の転換時に線路の接続は断たれている。大湊駅管理の社員配置駅(大湊駅所属下北在勤、早朝夜間駅員不在)。駅舎にはみどりの窓口(営業時間:7時30分〜19時50分、閉鎖時間あり)とタッチパネル式自動券売機が1台ある。下北交通大畑線廃止まではJR駅員はホーム上で改札を行っていた。
 大湊駅(おおみなとえき)は、青森県むつ市大湊新町にある東日本旅客鉄道(JR東日本)大湊線の駅である。大湊駅は緯度でわずかに1つ手前の下北駅より南に位置するため本州最北端の駅を名乗ることができず「てっぺんの終着駅」という看板が駅玄関に取り付けられている。
 終日社員配置駅(駅長・副駅長・助役配置)で、大湊線営業所を併設。管理駅で吹越 - 下北間の各駅を管理下に置く。駅舎にはみどりの窓口(営業時間:5時00分-19時40分、閉鎖時間あり)、大湊駅旅行センター(営業時間:10時00分-17時30分、土休日休業)、タッチパネル式自動券売機1台がある。以前は売店(キヨスク)があったが、現在はない。
 相対式ホーム2面2線で頭端式ホームとなっている。かつては引き込み線がある2面3線で大湊線・大畑線気動車が配置していた大湊運転区があったが、留置線1本を残し撤去され更地になっている(夜間滞泊は設定されている)。
 大湊線は、野辺地〜大湊間の軽便鉄道線として、大正10年9月25日に全面開業し、現在は、「はまなすベイライン・大湊線」の愛称名で親しまれております。ここに展示している腕木式信号機は、大湊駅構内の信号機として長年にわたり、列車運転の安全確保に寄与してまいりましたが、平成10年9月に、信号機の近代化により廃止されたものです。
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