ローカル線の旅 埼玉高速鉄道

更新日時 2010年07月30日

 埼玉高速鉄道線(さいたまこうそくてつどうせん)は、東京都北区の赤羽岩淵駅から埼玉県さいたま市緑区の浦和美園駅までを結ぶ埼玉高速鉄道の鉄道路線。路線の愛称は「彩の国スタジアム線」。1992年に埼玉県、沿線3市および帝都高速度交通営団等により第三セクター「埼玉高速鉄道(株)」が設立され、1995年に着工、2001年(平成13年)3月28日に赤羽岩淵 - 浦和美園間が開業した。建設費用は2561億円、1kmあたり175億円である。東京地下鉄南北線を埼玉県に延長する形で地下を進み、終点・浦和美園駅の手前で地上に出る路線である。JR京浜東北線と東武伊勢崎線・日暮里・舎人ライナーに挟まれた地域と都心を結ぶ路線としての役割を担っている。特に、本路線の開業まで鉄道が通っていなかった鳩ヶ谷市は沿線開発が進んだ。また、2002 FIFAワールドカップ開催の際には、試合会場の一つである埼玉スタジアム2002への主要な交通手段として利用された。また、荒川を横断する鉄道で唯一地下を抜けている(赤羽岩淵 - 川口元郷間の国道122号新荒川大橋すぐ西側)。本路線のトンネルの下部には、環境用水の導水管が荒川北岸(川口元郷駅付近)から12kmにわたって併設されており、水質の悪い綾瀬川や芝川など4つの河川に荒川の水を引き込み水質改善の試みが行われている。路線愛称の「彩の国スタジアム線」は車内や駅構内の案内放送ではまったく呼称されていない上に利用客にも定着しておらず、埼玉高速鉄道側からも「埼玉高速鉄道線」での案内となっている。なお、直通先の南北線や東急目黒線からの連絡乗車券などは、東京地下鉄東西線の直通先を「東葉高速線」と表示するのに倣い「埼玉高速線」と案内および表示されている。ただし、東葉高速線はそれ自体が正式名称であるのに対して、本路線は「埼玉高速鉄道線」が正式名称である。東京地下鉄管理の赤羽岩淵駅を除き、各駅にレインボーカラーを使用したステーションカラーを採用し、それをホームドアなどに配色している。また、ベンチにも工夫を凝らしている。開業以来6両編成で運転しているが、将来は8両編成で運転できるように見据えている。そのため全駅のホームが8両分確保されているが、現時点では6両編成のため不要な2両分のホームは柵で仕切られて立入り出来ないようになっている。かつての武州鉄道をなぞるように東武野田線の岩槻駅を経由し東日本旅客鉄道(JR東日本)宇都宮線(東北本線)の蓮田駅までの延伸も予定しており、この区間については運輸政策審議会答申第18号において「2015年までに開業することが適当な路線」として示されている。神奈川東部方面線への乗り入れも計画されている。第三セクターの会社であるが、東京地下鉄が出資していることや、軌道・駅舎の大部分が地下にあることから、地下鉄運営会社の一つと考えられている。
 埼玉高速鉄道 埼玉高速鉄道線(彩の国スタジアム線)
(目黒方面<<)赤羽岩淵 - 川口元郷 - 南鳩ヶ谷 - 鳩ヶ谷 - 新井宿 - 戸塚安行 - 東川口 - 浦和美園
 赤羽岩淵駅(あかばねいわぶちえき)は、東京都北区赤羽一丁目にある、東京地下鉄(東京メトロ)・埼玉高速鉄道の駅。
 東京地下鉄と埼玉高速鉄道の共同使用駅で、駅管轄は東京地下鉄が行っている。また、埼玉高速鉄道の運営する鉄道路線では唯一埼玉県外に存在する駅でもある。東京地下鉄の駅番号はN 19である。
 赤羽岩淵駅構造は島式ホーム1面2線の地下駅。保安用にホームドアシステムを装備する。南北線・埼玉高速鉄道線は当駅で相互直通運転を行っており、ホームを共用している。当駅の志茂駅寄りに両亘り分岐器が設置されており、埼玉高速鉄道線が開業するまでは折り返し運転に使用されていた。現在は、当駅止まりの南北線最終電車が翌朝の目黒方面行きとなることから、目黒方面ホームに到着・夜間留置するために使用されている。埼玉高速鉄道線に直通運転する南北線車両に車両交換の必要が生じた場合は、通例、当該車両同士を2駅隣の王子神谷駅に隣接する王子検車区との間で回送し、当駅で車両交換を行う。その場合には両方のホームに車両を止めて、乗客を南北線から埼玉高速鉄道線に乗り換えさせる措置をとっている。埼玉高速鉄道線から南北線へは全列車が直通運転しているため、当駅での折り返しは通常行われていない(但し、臨時列車での実績はある)。
川口元郷駅(かわぐちもとごうえき)は、埼玉県川口市元郷一丁目にある埼玉高速鉄道線の駅である。
 地下2階が改札階、地下3階がホーム階となる。出入口は2ヶ所あり、エスカレーターは両出入口に上りのみ設置されている。エレベーターは駅前広場のある2番出入口に設置されているが、改札階から通じるエレベーターは、六間道路を挟んでバスターミナルとは反対側にある芝川公園側のエレベーター専用出入口に出る。このため、バスターミナルへは地下1階で別のエレベーターに乗り換える必要がある。
川口元郷駅構造は島式1面2線の地下駅。保安用にホームドアシステムを装備する。
川口元郷駅。
南鳩ヶ谷駅(みなみはとがやえき)は、埼玉県鳩ヶ谷市南五丁目にある埼玉高速鉄道線の駅である。
 地下1階が改札階、地下2階がホーム階となっている。出口は2ヶ所あり、国道122号を挟んで東側が1番出口、西側が2番出口である。2番出口に地上と結ぶエレベーターが設置されている。
南鳩ヶ谷駅構造は島式ホーム1面2線の地下駅。保安用にホームドアシステムを装備する。
南鳩ヶ谷駅。
乗り入れ車両。
鳩ヶ谷駅(はとがやえき)は、埼玉県鳩ヶ谷市大字里にある埼玉高速鉄道線の駅である。
 鳩ヶ谷駅構造は島式ホーム1面2線の地下駅。保安用にホームドアシステムを装備する。地下1階が改札階で地下2階がホーム階となっている。
 出入口は3ヶ所あり、鳩ヶ谷市の市民センター(出張所)直下にある2・3番改札口に、2番出口用エレベーターとATMコーナーが設置されている。改札内には利用客から譲渡された本「鳩ヶ谷文庫」が置いてあり、駅員に声をかけると誰でも本を譲渡することができる。
 鳩ヶ谷駅の折り返し列車が設定されているため、浦和美園方の上下線間に折り返し用のY線が設けられている。埼玉高速鉄道延伸検討委員会の検討では、将来的に埼玉高速鉄道で優等列車の運転を行うことになった場合、当駅にホームを増設して島式ホーム2面4線または2面3線とし、緩急接続を行うことが提案されている。
新井宿駅(あらいじゅくえき)は、埼玉県川口市大字新井宿にある埼玉高速鉄道線の駅である。
 新井宿駅の地上部はゆるやかな坂道になっており出入口によって改札階までの深さが異なる。地下1階が駐輪階、地下2階が改札階、地下3階がホームとなっており、バス停に連絡する1番出入口に地上と結ぶエレベータ及びエスカレータが設置されている。 なお、駐輪階への出入口は1番出入口側の至近にあり、それぞれ地上部の駅前の道を挟んで建物は別々となっている。
新井宿駅構造は島式1面2線ホームの地下駅である。保安用にホームドアシステムを装備する。
新井宿駅。
戸塚安行駅(とづかあんぎょうえき)は、埼玉県川口市大字長蔵新田にある埼玉高速鉄道線の駅である。
 地下1階が改札階、地下2階がホーム階となっている。バスが発着する3番出入口にエレベータが設置されている。
 戸塚安行駅構造は島式1面2線のホームをもつ地下駅。保安用にホームドアシステムを装備する。ホームドアの色は黄色。
戸塚安行駅。
 東川口駅(ひがしかわぐちえき)は、埼玉県川口市にある東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である駅構造は島式ホーム1面2線の高架駅である。駅本屋の施工は飛島建設[1]。みどりの窓口(営業時間 7:00~19:00)、指定席券売機(営業時間 5:30~23:55)、自動改札機設置。2010年6月現在、バリアフリー化(エレベーター・多機能トイレの新設、改札から中2階への階段増設など)の為、改修工事中である。
東川口駅(ひがしかわぐちえき)は、埼玉県川口市にある埼玉高速鉄道の駅である。
 開業当初は定期券売り場があったが、後に駅事務所内へ統合された。空いたスペースにはカフェやドラッグストアがテナントとして入居したが、いずれも数年で閉店している。
 東川口駅構造は島式ホーム1面2線の地下駅。ホームドアシステムを装備している。ホームドアの色はオレンジ色。自動改札機設置。
埼玉高速鉄道東川口駅。
浦和美園駅手前で地上へ。
浦和美園駅(うらわみそのえき)は、埼玉県さいたま市緑区大字大門にある埼玉高速鉄道線の駅である。
 旧市名である浦和市の浦和と、それ以前の旧村名及び浦和市下での地区名である美園村・美園地区の美園を組み合わせたものである。駅名決定までの仮称は「浦和大門駅」であったが、これは美園村以前の村名・大字名である「大門」から採られたものである。なお、蓮田駅から南へ伸びていた武州鉄道(廃線)の武州大門駅は、現在の浦和美園駅から1km余りの距離にあった。また、札幌市営地下鉄東豊線にも美園駅があるが、特に姉妹提携などの話はない。
2002年Jリーグオールスター出場選手サイン。 竜伝説と白鷺。
 浦和美園駅に設置されている自動改札機は、多客対応のために全通路とも両方向からの通行が可能となっている。特に臨時ホームである3番線の自動改札機は、試合開始前は出場のみ、試合終了後は入場のみの設定とするなど、この設備が活用されている。
 東急5000系電車(とうきゅう5000けいでんしゃ)は、2002年(平成14年)5月2日に営業運転を開始した東京急行電鉄の通勤形電車。  営団9000系電車(えいだん9000けいでんしゃ)は、東京地下鉄(旧・帝都高速度交通営団)南北線用の通勤形電車。1991年(平成3年)11月29日の南北線の部分開業に併せて4両編成で登場した。同線のラインカラーであるアースエメラルドグリーンの帯が入っている。
 浦和美園駅構造は埼玉高速鉄道線で唯一の地上駅である。通常は1面2線の島式ホームを使用するが、2番線と反対側に臨時ホーム(3番線)があり、埼玉スタジアム2002でのJリーグ試合開催日など多客時に使用される。
 1・2番線は保安用にホームドアシステムを装備しているが、臨時ホームの3番線にはホームドアはない。色は赤色。線路は駅北側にも伸びており、埼玉高速鉄道の浦和美園車両基地がある。
 1階:出入口・3番線改札(自動改札機)・ホーム 臨時の自動券売機、有人窓口、PASMOチャージ機もあるが、通常時は3番線改札を含めてシャッターが降りている。2階:1・2番線改札(自動改札機)、自動券売機、駅事務室 埼玉スタジアム2002でのイベント開催日には、改札前コンコースで物販が行われる。3階:埼玉高速鉄道本社
 2007年11月14日より当面の間、埼玉スタジアム2002で浦和レッズの試合が開催される日に限り、発車メロディ(埼玉高速鉄道では「発車サイン音」と呼称)にクラブの公式応援歌「KEEP ON RISING」が使用されている。1番線の発車メロディは歌唱入りのものを使用している。現在、歌唱入りのメロディーを使用しているのは全国でも当駅だけである。2番線の発車メロディはインストゥルメンタルのものを使用しているが、JR浦和駅で使用されているものとはアレンジが異なる。

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