更新日時 2012年08月01日
苫小牧港開発株式会社線は、苫小牧港開発が運営していた北海道苫小牧市の新苫小牧駅と石油埠頭駅を結んでいた鉄道路線である。1963年(昭和38年)に苫小牧港ができ、進出してきた企業の原料や製品を輸送するために1968年に開業した。その後も接続する専用線は増加した。だが1980年代の鉄道貨物輸送の退潮に伴い専用線の数も減少し輸送量も減少、1998年(平成10年)に休止、2001年(平成13年)に廃止となった。最後まで運用されていたのは国鉄DD13形に酷似したD56形ディーゼル機関車である。スタイルは汽車会社型と川崎重工型の2種類あるが、DD13形と運転台窓周りを改変し、全高さの扉をやめ、非運転台窓を広めた方大型窓タイプのキャブを共通使用。その大型窓の下にも小型のハッチがあって出入りできるようになっていた。D5601, D5602は1966年汽車会社製、D5603 - D5606は川崎重工製となり、放熱サイドグリルが大型となり、全長も伸びた。2次型と言える川崎製は1972年にD5603 - D5605を、1977年にD5606を新製している。また、そのためか、D5606のみ運転台機器配置が異なっている。以上計6両製造されたが、最終的に残ったのは3両で、6両中4両は旭川通運へ譲渡されたDD5603 北旭川駅 D5603が旭川通運に、D5604が名古屋臨海鉄道 (ND55213II) に、D5605が名古屋臨海鉄道 (ND55216II) に、D5606が十勝鉄道に転出し、それぞれ2007年(平成19年)2月現在稼働中である。D5601が廃線後暫く残されたが、程なく解体された。先立ってD5602は早々に廃車解体されている。現在は旭川通運に行ったD5603が苫小牧当時のままの塗装で往年の雰囲気を見ることが出来る。D56以前にも35トン機がいた。また、国鉄の有蓋貨車(ワフ)を購入していたが1982年に廃車となっている。 | |
駅一覧 新苫小牧駅 (0.0q) - 一本松駅 (1.2q) - 港北駅 (2.8q) - 港南駅 (6.1q) - 石油埠頭駅 (10.2q) |
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@新苫小牧駅(しんとまこまいえき)は、北海道苫小牧市一本松町にあった苫小牧港開発が運営していた貨物線の貨物駅。日本国有鉄道及び日本貨物鉄道の苫小牧操車場(後に貨物駅として整備されて苫小牧駅貨物ホーム)に隣接し、路線も構内側線で繋がっていた。 | |
A苫小牧港開発株式会社線の新苫小牧駅 - 一本松駅間の廃線跡。 | |
B苫小牧港開発株式会社線の 一本松駅跡。一本松駅は、北海道苫小牧市一本松町にあった苫小牧港開発が運営していた貨物線の貨物駅。新苫小牧駅から1.227km。開業時から1980年頃まで、苫小牧港通の高架橋の東側すぐあたりから分岐、南側の港にある日之出化学工業苫小牧工場(現・北海道発送センター)に至る専用線があり、有蓋貨車が乗り入れていた。また小さな操車場を備えていた。 | |
C苫小牧港開発株式会社線の一本松駅 - 港北駅間の廃線跡。 | |
D苫小牧港開発株式会社線の港北駅跡。港北駅(こうほくえき)は、北海道苫小牧市沼ノ端にあった苫小牧港開発が運営していた貨物線の貨物駅。新苫小牧駅から2.750km明野川を挟んだ日高本線の向側にあった駅。数本の側線があった。1980年頃から日本製紙勇払工場で生産された紙製品が、当駅で有蓋貨車に積み込まれ飯田町駅へ輸送されていた。その後1994年(平成6年)にコンテナによる輸送に置き換わり、発駅も苫小牧駅に変更になり廃止になった。また、開業時から1997年(平成9年)まで、駅西側にある北海道曹達苫小牧工場に至る専用線があり、化学薬品を扱いタンク車が乗り入れていた。 | |
E苫小牧港開発株式会社線の港北駅 - 港南駅間の廃線跡。 | |
F苫小牧港開発株式会社線の港北駅 - 港南駅間の廃線跡。道路に踏み切り跡が残る。 | |
G苫小牧港開発株式会社線の港北駅 - 港南駅間の廃線跡。道路に踏み切り跡が残る。 | |
H苫小牧港開発株式会社線の港南駅 - 石油埠頭駅間の廃線跡。道路に踏み切り跡が残る。 | |
I苫小牧港開発株式会社線の港南駅 - 石油埠頭駅間の廃線跡。道路に踏み切り跡が残る。 | |
J苫小牧港開発株式会社線の港南駅 - 石油埠頭駅間の廃線跡。道路に踏み切り跡が残る。 | |
K苫小牧港開発株式会社線の港南駅 - 石油埠頭駅間の廃線跡。廃線跡は駐車場になっている。 | |
L苫小牧港開発株式会社線の港南駅 - 石油埠頭駅間の廃線跡。廃線跡は駐車場になっている。 | |
M石油埠頭駅(せきゆふとうえき)は、北海道苫小牧市真砂町にあった、苫小牧港開発が運営していた貨物線の貨物駅。新苫小牧駅から10.200km。苫小牧港苫小牧埠頭にできた石油タンクへ海上輸送された石油製品を鉄道輸送するために開設された駅。地上駅で、6本の構内側線を有していた。そこから東へ向かって出光興産苫小牧製油所への専用線が、西へ向かって石油幹線が伸び、この幹線からさらに日本石油、昭和石油、共同石油、大協石油の苫小牧油槽所への専用線が分岐していた。晩年はジャパンエナジー(旧・共同石油)のみ鉄道輸送を継続し、札幌貨物ターミナル駅等へ石油製品を発送していた。なお、当駅は苫小牧港開発株式会社線で最後まで貨車発着のあった駅だった。現在駅跡地は、路線がはずされ空き地として残っている。 | |
N苫小牧港開発株式会社線の昭和石油専用線跡。 | |
O苫小牧港開発株式会社線の共同石油、大協石油の苫小牧油槽所専用線跡。 | |
P苫小牧港開発株式会社線の大協石油の苫小牧油槽所専用線跡。 | |
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