更新日時 2014年10月23日

廃線探索 五新線(未成線)
 五新線(ごしんせん)は、かつて、奈良県五條市の西日本旅客鉄道(JR西日本)和歌山線の五条駅と、和歌山県新宮市の紀勢本線新宮駅を結ぶ計画だった日本国有鉄道(国鉄)の鉄道路線(未成線)。五条駅 - 大塔村阪本(現・五條市大塔町阪本)間を阪本線として、先行開通させる予定だった。五新線の沿線は吉野杉などの木材の産地で、その木材を鉄道で輸送させる構想で1939年に建設に着手した。しかし、二見 - 富貴ルートや橋本 - 阪本の橋新線、吉野口 - 多気の吉相線、吉野口 - 熊野市の吉木線などルート決定までに衝突がおきたり、太平洋戦争のため工事が中断したりするが、1957年に工事を再開し、1959年に五条駅から西吉野村城戸(現・五條市西吉野町城戸)まで路盤が完成した。しかし、西吉野村内に予定されていた駅の設置数が思惑より少なく、バスであれば随所に停留所を設置できることから西吉野村は鉄道としての部分開業に反対し、バス路線としての開業を主張した。この対応に地元は真っ二つに割れ混乱する。五条 - 城戸間は国鉄・JRバス専用道路として国鉄・西日本JRバスが運行していたが、鉄道でなくバスであったために五条での乗り換えの煩わしさがあったこと、並行道路の改良が進み専用道路の優位性がなくなったことから、開業時は続行運転をしていた程の乗客もほとんど無くなり、2002年10月1日にJRバスは撤退。その後は地元自治体の委託を受ける形で奈良交通のバスが運行されている。しかし便数は減少の一途を辿っており、2008年3月時点では土休日は早朝の1往復だけとなっている。2014年9月30日をもって運行終了。翌10月1日廃止された。進入口・トンネルは閉鎖され、農道と交差する区間は一般開放されている。城戸駅は奈良交通のバスの待機所として活用されている。
予定駅
五条駅 - 野原駅 - 賀名生駅 - 城戸駅 - 立川渡駅 - 阪本駅
 @五条駅(ごじょうえき)は、奈良県五條市須恵三丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)和歌山線の駅である。所在地の市名は「五條市」、駅名は「五条駅」と、「條」の字体が異なっているが、案内標識には「五條駅」と記されているものも多く、駅前にあるバス停も「五條駅」となっている(なお、五條市内の町名(五條1〜4丁目)、小中高校名及び官公庁施設の殆どが「五條」表記)。
 @五条駅構造は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅。最大10両の列車が停車可能で、ローカル線の駅としてはホームの有効長が長い。互いのホームは地下通路で連絡している。駅舎は基本的に木造であるが、入口周りにはコンクリートで増築されており、木造とコンクリート造りが入り混じった建物となっている。駅舎内のキヨスクは平日午前中のみ営業しており、その向かい側には柿の葉寿司店がある。便所は、改札内・改札外ともに男女別の水洗式。王寺鉄道部が管理し、駅業務のうち営業部門(出札・改札業務)はジェイアール西日本交通サービスに委託されているが、運転取扱い業務(車両入換え)があるためJR西日本の社員も常駐する。窓口営業時間は朝6時から夜21時までである。朝の改札業務は、JR西日本の社員と共同で行う。駅舎左手にあるスペースは阪本線バス用ホームの跡である。現在は、事故や大雨などで見合わせにあった場合の鉄道代行バスが発着する場合のみ使用。
A五新線(未成線)の五条駅 - 野原駅間。和歌山線と共用区間。東浄川橋梁。
B五新線(未成線)の五条駅 - 野原駅間の廃線跡。ここから和歌山線と分岐していた。
C五新線(未成線)の五条駅 - 野原駅間の廃線跡。この先吉野川手前までコンクリート橋梁が残る。
D五新線(未成線)の五条駅 - 野原駅間の廃線跡。吉野川手前までコンクリート橋梁が残る。
E五新線(未成線)の五条駅 - 野原駅間の廃線跡。吉野川手前までコンクリート橋梁が残る。
F五新線(未成線)の五条駅 - 野原駅間の廃線跡。吉野川手前までコンクリート橋梁が残る。
G五新線(未成線)の五条駅 - 野原駅間の廃線跡。
H五新線(未成線)の野原駅予定地跡。
I五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。
J五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。ここからバス専用道跡。
K五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。跨線橋より撮影。
L五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。バス専用線廃止後地元に解放されている。
M五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。専用道霊安寺バス停跡。
N五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。向霊安寺バス停跡。
O五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。第二発電所口バス停跡。
P五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。
Q五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。上柏原バス停跡。
R五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。
S五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。専用道生子バス停跡。
S五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。生子トンネル野原駅側。
@五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。生子トンネル賀名生駅側。
@五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。丹生川に架かる橋梁。
A五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。江出バス停跡。
B五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。丹生川に架かる橋梁。
C五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。専用道神野バス停跡。
D五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。丹生川に架かる橋梁。
E五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。隧道が残る。
E五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。隧道が残る。
F五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。丹生川に架かる橋梁。
G五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。賀名生バス停跡。
H五新線(未成線)の野原駅 - 賀名生駅間の廃線跡。隧道が残る。
 I五新線(未成線)の賀名生駅予定地跡。向加名生バス停跡。賀名生バス停跡は別にあるが、駅スペース的にこちらが賀名生駅予定地跡と思われる。
J五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。専用道大日川バス停跡。
K五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。丹生川に架かる橋梁。
K五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。隧道が残る。
L五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。隧道が残る。
L五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。丹生川に架かる橋梁。
M五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。衣笠バス停跡。
M五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。隧道が残る。
N五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。隧道が残る。
N五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。丹生川に架かる橋梁。
O五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。隧道が残る。
P五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。専用道黒渕バス停跡。
Q五新線(未成線)の賀名生駅 - 城戸駅間の廃線跡。
R五新線(未成線)の城戸駅予定地跡。専用道城戸バス停跡。
R五新線(未成線)の城戸駅 - 立川渡駅間の廃線跡。駐車場に転用。
S五新線(未成線)の城戸駅 - 立川渡駅間の廃線跡。城戸トンネル。延長759.87m。
S五新線(未成線)の城戸駅 - 立川渡駅間の廃線跡。城戸トンネル前の橋梁。
@五新線(未成線)の城戸駅 - 立川渡駅間の廃線跡。城戸トンネルの立川渡駅側。
@五新線(未成線)の城戸駅 - 立川渡駅間の廃線跡。八坂隧道。延長218.00m。
A五新線(未成線)の城戸駅 - 立川渡駅間の廃線跡。宗川橋梁。
A五新線(未成線)の城戸駅 - 立川渡駅間の廃線跡。宗川橋梁。
 B五新線(未成線)の立川渡駅予定地跡。この辺に隧道の坑口が有るはずだが見つからなかったので滝を撮影(笑)
 C五條市西吉野町(旧西吉野村)立川渡と同市大塔町(旧大塔村)阪本を結ぶトンネル。五条駅と新宮駅を結ぶ計画だった五新線の一部として、1972年(昭和47年)に開通。実際に列車が走る事はなく未成線として放置されていたが、1997年からトンネルの一部が「大阪大学核物理学研究センター大塔コスモ観測所」として利用されている。
下記大塔コスモ観測所トンネル内構造図は大阪大学 核物理研究センター 大塔コスモ観測所より転載。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
出典: 「国土地理院の電子国土Web(地図画像)『五條市』を掲載」
出典: 大阪大学 核物理研究センター 大塔コスモ観測所