更新日時 2016年03月19日

廃線探索 加悦鉄道
 加悦鉄道(かやてつどう)は京都府与謝郡野田川町(現・与謝野町)の丹後山田駅(現・京都丹後鉄道宮津線与謝野駅)から、同郡加悦町(現・与謝野町)の加悦駅までを結んでいた私鉄である。1985年(昭和60年)5月1日に全線が廃止された。日本冶金工業のグループ企業である。鉄道路線の廃止後も運営会社はカヤ興産と改称して存続していたが、2011年(平成23年)4月1日に宮津港運と合併し、宮津海陸運輸となっている。丹後山田駅と南西部の加悦町を結んでいた路線で、当初は沿線の特産品である丹後ちりめんを京阪神地区に輸送することを主目的として開業し、旅客営業も行った。その後、加悦駅の南西にある大江山でニッケルの採掘が開始されたため、1940年(昭和15年)に大江山ニッケル鉱山への貨物専用線が開業し、1942年(昭和17年)には丹後山田駅から北東の岩滝町にある精錬所(日本冶金工業大江山製造所)への専用線[1] も開通した。戦後、大江山でのニッケル採掘が中止されたため加悦 - 大江山間の専用線は撤去(ただし、法的には加悦鉄道廃止まで廃止手続きは取られていない)されたが、岩滝工場への専用線は同工場で精錬する輸入ニッケル鉱を輸送するため存続した。モータリゼーションの進行により旅客輸送量が減少する一方、明治・大正時代に製造された古典蒸気機関車をはじめ、「マッチ箱」と呼ばれる木造2軸客車、国鉄から購入した客車改造のキハ08形気動車など希少車・珍車の宝庫として知られ、多くのファンを集めた。会社側もやがて観光鉄道を目指すようになり、グッズ類の販売等にも力を入れるようになった。しかし、1985年(昭和60年)3月14日の国鉄ダイヤ改正で宮津線の貨物輸送が廃止され、同線でのニッケル鉱輸送が不可能となったため、丹後山田 - 大江工場間の専用線も廃止を余儀なくされた。これにより、鉄道収入の6割を占めていた専用線の輸送業務委託料が失われ、赤字額の大幅な増大が見込まれたため、同年5月1日に全線が廃止された。
加悦鉄道駅一覧
(工場駅)- 丹後山田駅 - 水戸谷駅 - 丹後四辻駅 - 加悦谷高校前駅 - 三河内口駅 - 三河内駅 - 加悦駅 -(鉱山駅)
工場駅 - 丹後山田駅間、加悦駅 - 桜内駅 - 大江山鉱山駅間は日本冶金工業の貨物専用線。
 @与謝野駅(よさのえき)は、京都府与謝郡与謝野町字下山田小字柿内にある、WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)宮津線の駅。「宮豊線」の愛称区間に含まれている。駅の愛称は「美心 与謝野(うつくしごころ よさの)」。国鉄、西日本旅客鉄道(JR西日本)が運営していた時代は丹後山田駅(たんごやまだえき)と名乗っていたが、北近畿タンゴ鉄道への宮津線移管の際に野田川駅に改称され(野田川は与謝野町成立までの旧町名だった)、WILLER TRAINSへの宮津線移管の際に現在の駅名に改称されている。また、1985年まで、当駅 - 加悦(かや)間で加悦鉄道が運行されていた。
 @与謝野駅構造は単式・島式の複合型2面3線のホームを持ち、列車交換や折り返しが可能な地上駅である。駅舎は単式の1番のりば側にあり、丹後ちりめんの産地であることにちなみ、着物の襟をかたどった屋根が特徴的である。島式の2・3番のりばへは、1番のりばの豊岡寄りから構内踏切で連絡している。また、駅舎の反対側にも構内踏切に直接繋がる勝手口がある。
@京都丹後鉄道宮豊線の車輌。
@加悦鉄道の丹後山田駅跡。
@加悦鉄道の昔の丹後山田駅構内の写真。
A日本冶金工業専用線の丹後山田駅 - 日本冶金工業岩滝工場駅間の廃線跡。廃線跡は遊歩道に転用。
B日本冶金工業専用線の丹後山田駅 - 日本冶金工業岩滝工場駅間の廃線跡。
C日本冶金工業専用線の丹後山田駅 - 日本冶金工業岩滝工場駅間の廃線跡。築堤が残る。
D日本冶金工業専用線の丹後山田駅 - 日本冶金工業岩滝工場駅間の廃線跡。対岸に橋台が残る。
E加悦鉄道の丹後山田駅 - 水戸谷駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
F加悦鉄道の水戸谷駅跡。
F加悦鉄道の水戸谷駅跡。
G加悦鉄道の水戸谷駅 - 丹後四辻駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
H加悦鉄道の水戸谷駅 - 丹後四辻駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
I加悦鉄道の丹後四辻駅跡。
I加悦鉄道の丹後四辻駅跡。
J加悦鉄道の丹後四辻駅 - 加悦谷高校前駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
K加悦鉄道の丹後四辻駅 - 加悦谷高校前駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
L加悦鉄道の加悦谷高校前駅跡。
L加悦鉄道の加悦谷高校前駅跡。
M加悦鉄道の加悦谷高校前駅 - 三河内口駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
N加悦鉄道の三河内口駅跡。
N加悦鉄道の三河内口駅跡。
O加悦鉄道の三河内口駅 - 三河内駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
P加悦鉄道の三河内駅跡。
P加悦鉄道の三河内駅跡。
Q加悦鉄道の三河内駅 - 加悦駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
R加悦鉄道の三河内駅 - 加悦駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
S加悦鉄道の三河内駅 - 加悦駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
@加悦鉄道の三河内駅 - 加悦駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
 A加悦駅(かやえき)は、かつて京都府与謝郡加悦町(現・与謝野町)字加悦にあった加悦鉄道の駅(廃駅)である。
 A加悦駅跡地は与謝野町役場加悦庁舎(旧・加悦町役場)となっている。当駅を含む加悦鉄道の軌道敷跡は、サイクリングロード「加悦岩滝自転車道線」(京都府道803号加悦岩滝自転車道線)として整備されている。廃駅前から駅構内は「加悦SL広場」となり、加悦鉄道で使用された鉄道車両が保存されていたが、1993年(平成5年)に旧・加悦町役場の移転先として敷地を提供し、「加悦SL広場」は旧・大江山鉱山駅跡に移転している。
 A旧駅舎には「加悦鉄道資料館」が開館し、2010年(平成22年)7月1日より特定非営利活動法人加悦鐵道保存会が管理運営している。
A加悦鉄道資料館の展示品。
A加悦鉄道資料館の展示品。
A加悦鉄道資料館の展示品。
A回転乾燥炉の胴体と1088号機関車。 A野田川橋梁を架橋中の1260号機関車。
B日本冶金工業専用線の加悦駅 - 桜内駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
C日本冶金工業専用線の加悦駅 - 桜内駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
D日本冶金工業専用線の加悦駅 - 桜内駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
E日本冶金工業専用線の加悦駅 - 桜内駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
F日本冶金工業専用線の加悦駅 - 桜内駅間の廃線跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
G日本冶金工業専用線の桜内駅跡。廃線跡は自転車線用道路に転用されている。
H日本冶金工業専用線の桜内駅 - 大江山鉱山駅間の廃線跡。
I日本冶金工業専用線の桜内駅 - 大江山鉱山駅間の廃線跡。
J日本冶金工業専用線の桜内駅 - 大江山鉱山駅間の廃線跡。
K日本冶金工業専用線の桜内駅 - 大江山鉱山駅間の廃線跡。
L加悦駅SL広場。 L蒸気屋。
 L日本最古の路面電車NO.5号車:明治28年(1895年)京都の七条駅-伏見間(6.7Km)に日本最初の電車(当時 京都電気鉄道、後の京都市電)として開通しました。この間、明治、大正、昭和の時代66年にわたって(チンチン電車、N電-Narowgaugeと呼ばれ)京都市民や多くの鉄道ファンにしたしまれてきましたが、昭和36年(1961年)7月31日、京都-北野神社間6.4Kmの廃線によって、廃車となりました。昭和36年(1961年)10月この記念すべき電車を開通当時の姿に復元し、貴重な鉄道遺産として宝塚ファミリーランド電車館にて展示されていましたが、平成15年(2003年)同園の閉園に伴い加悦SL広場に譲り受けました。製造会社:梅鉢鉄工所 1910年頃製造。
Lモハ1201形電動客車(モハ1202) Lサハ3100形並等付随客車(サハ3104)
L車軸と車輪の展示品。 L加悦駅SL広場。
L加悦駅SL広場の屋内展示物。
L加悦駅SL広場の屋内展示物。
 L世界で初めての都市間鉄道(リヴァプール・マンチェスター鉄道)を開通させた英国最古参機関車メーカー Rt.Stephenson製。明治7年(1874)開通(関西で最初)の大阪−神戸間で活躍し陸蒸気(おかじょうき)の名前で親しまれていた。文明開化と共に日本鉄道の黎明期を支えた機関車である。明治45年鉄道院時代に「123号」に番号変更。大正4年(1915)簸上鉄道(島根県)に払下。創業に伴い購入。加悦鉄道の2号機となり 昭和31年(1956)まで稼動し加悦鉄道では297,800キロを走行。製造会社:Rt.Stephenson(英) 1873年6月製造重要文化財 「123号蒸気機関車」(2005年6月 車暦簿(機関車台帳)とともに国の重要文化財として指定されました)
 Lハ4995。いわゆる「マッチ箱」とよばれた非貫通型超古典客車。昭和10年(1935)廃車、留置。昭和45年(1970)修復工事を実施し、展示。平成2年(1990)車体部分の大修理を実施。製造会社:鉄道省 新橋工場 1893年製造。
L1261号蒸気機関車(旧鉄道省形式1260)Cタンク。 Lハブ3号形付随荷物緩急車(ハブ3)
 L国鉄C57形蒸気機関車は、日本国有鉄道(国鉄)の旅客用テンダー式蒸気機関車である。マスコミなどでは「貴婦人(きふじん)」の愛称で紹介されることも多い。鉄道ファン等からは「シゴナナ」と呼ばれている。1937年(昭和12年)、C55形の63号機として製造が始められた機関車であるが、改良箇所が多岐に及んだため、検討の末に新形式とすることが決定され、C57形蒸気機関車として誕生をしている。1947年(昭和22年)までの間に201両が量産された。本形式への信頼も高く、C51形に始まるライトパシフィック機の決定版となった。
 L国鉄C58形蒸気機関車は、日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道省(1943年11月1日から1945年5月19日までは運輸通信省、それ以降製造終了まで運輸省)が導入した蒸気機関車である。ローカル線用の客貨兼用過熱式テンダー式蒸気機関車で、8620形の速度と9600形の牽引力を兼ね備えた共通の後継機として設計され、1938年(昭和13年)から1947年(昭和22年)にかけて、431両(国鉄向け427両(樺太庁鉄道向け14両含む)、天塩鉄道・三井芦別鉄道向け各2両)が製造された。愛称はシゴハチである。
L模型火室投炭練習。 L台車の展示。
L軌条レールの展示。 L外輪。
 L長門鉄道を経て、昭和22年(1947)東洋レーヨン滋賀工場で入替用に使用、昭和39年(1964)まで稼動。同年、宝塚ファミリーランドへ寄贈され、カウキャッチャーなど整備されたのち展示保存されていた。 製造会社:H.K.PORTER CO.(米) 1915年10月製造。
L機関庫。 L転車台。
 L40900形内燃三等荷物動車(キユニハ51)加悦鉄道キハユニ51 ← 船木鉄道 ← 芸備鉄道キハユニ18。芸備鉄道(昭和12年国鉄が買収)発注40900形キハユニ18。昭和27年(1952)舟木鉄道(昭和36年廃止)へ払下。昭和37年(1962)譲受、改造後キハ51。昭和60年まで稼動。平成6年キハユニ51に修復。ローカル線専用のデッキ付き。製造会社:日本車輌株式会社 1936年10月製造。
 L加悦鉄道DC351。蒸気機関車廃止後の工場側線用として譲受。製造会社:汽車製造株式会社 1956年3月製造。
 L加悦鉄道ハ10(ボギー車)自社発注の梅鉢製。創業に伴い新造(伊賀鉄道発注車を譲受)。二重屋根を持つボギー台車で、客室は二等、三等に別れている。昭和43年(1968)まで稼動。現役当時はニ、三等室の仕切りを取り外して使用。平成6年(1995)新造時の状態に復元。製造会社:大阪梅鉢鉄工所 1926年11月製造。
 L加悦鉄道ハ21-1928年に国鉄ハ4995(←ロ550)を購入し1935年に車体を新製したもの。明治26年(1893)製の台車に、昭和10年(1935)車体部分を新造。昭和47年(1972)まで現役で稼動。平成12年(2000)車体部分の大修理を実施。 製造会社:鉄道省 新橋工場 1893年製造。
L小型婦負年機関車通称カトーくん。 L遠州鉄道ト400形無蓋貨車(ト404)
 Lラッセル雪かき車(キ-165)山陰線で活用した雪掻車。後部に連結した蒸気機関車より動力と圧縮空気を供給される。昭和56年加悦町が展示用として国鉄より借用。製造会社:国鉄土崎工場 1938年12月製造。
 L河東鉄道(長野電鉄)の3号機。昭和9年(1934)に同社より譲受。昭和15年(1940)空気圧縮機、空気ブレーキ取り付け。昭和42年(1967)まで稼動。旅客、貨物輸送に最も活躍した機関車。 製造会社:川崎造船所兵庫工場 1922年4月製造。
 L日本冶金川崎で、構内側線、神奈川臨海鉄道で昭和59年まで使用。動態保存。 製造会社:株式会社日立製作所 1963年製造。
Lワブ形有蓋荷物緩急車。加悦鉄道ワブ3 Lヨ2000形車掌車(ヨ2047)
 L加悦鉄道キハ101 - 動態保存(日本に現存する唯一の片ボギー車両)加悦鉄道10周年を記念して新造した半鋼製片ボギー車。貴重な三軸車。第2次世界大戦中は木炭を燃料にしたこともある。2004年4月、動態化復元に成功。製造会社:日本車輌株式会社 1936年11月製造。
 Lキハ083木造大型三等客車オハ62130を、昭和30年(1955)に国鉄盛岡工場で鋼体化改造、さらに昭和37年(1962)に苗穂工場で気動車化した3輌のうち唯一の生き残り。釧路に配属後昭和49年(1974)譲受。輌運転台。二重窓耐寒仕様。昭和60年まで稼動。製造会社:国鉄盛岡工場にて改造 1955年製造。
 LTMC100保線用として譲受。方向転換もできるラッセル併用多目的車輌。動態保存。 製造会社:富士重工宇都宮工場 1961年製造。
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出典: 「国土地理院の電子国土Web(地図画像)『与謝野町』を掲載」
出典: 加悦SL広場