廃線探索 筑波鉄道筑波線

更新日時 2014年11月23日

 筑波鉄道筑波線は、かつて茨城県土浦市の土浦駅と茨城県西茨城郡岩瀬町(現・桜川市)の岩瀬駅とを結んでいた筑波鉄道(現・関鉄筑波商事)の鉄道路線である。1987年(昭和62年)4月1日に廃止された。国鉄分割民営化と同日であった。筑波山麓を巡る路線で、1918年(大正7年)に土浦駅 - 岩瀬駅間が開業した。さらに岩瀬から真岡を経て宇都宮への延伸計画(宇岩線)も存在したが1934年(昭和9年)に免許が失効している。最盛期の1960年頃には常磐線接続駅の土浦駅から筑波山に至近の筑波駅まで急行列車が走り、行楽シーズンには上野駅(常磐線土浦駅経由「筑波」)や日立駅(水戸線岩瀬駅経由「筑波山」)から国鉄の客車列車が筑波駅まで乗り入れていた。その後、モータリゼーションの進行などにより乗客が減少、1979年(昭和54年)に鉾田線(鹿島鉄道)とともに関東鉄道から分離された。分離後、様々な合理化を行ったが経営は好転せず、1984年(昭和59年)には沿線自治体に事業廃止を申し入れた。1985年(昭和60年)10月1日からの1年間、回数券3割補助などの助成を行ったが乗客は増加せず、1987年(昭和62年)3月31日の運行を最後に翌4月1日に廃止された。廃線跡はほぼ全線がサイクリングロード(茨城県道501号桜川土浦自転車道線)となっている。
筑波鉄道 筑波線(廃線)
土浦駅 - (真鍋信号所) - 新土浦駅 - 虫掛駅 - 坂田駅 - 常陸藤沢駅 - 田土部駅 - 常陸小田駅 - 常陸北条駅 - 常陸大貫駅 - 筑波駅 - 上大島駅 - 酒寄駅 - 紫尾駅 - 常陸桃山駅 - 真壁駅 - 樺穂駅 - 東飯田駅 - 雨引駅 - 岩瀬駅
 @土浦駅(つちうらえき)は、茨城県土浦市有明町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)常磐線の駅である。
 @土浦駅構造は1面1線の単式ホームと1面2線の島式ホーム、合計2面3線のホームを有する地上駅。1番線が下り本線、2番線が上り本線、3番線が上り副本線(待避線)である。また1番線と2番線の間には、1番線から分岐する中線が敷設されている。旧1番線は筑波鉄道筑波線で、廃線後も常磐線に接続した状態で残されていたが、用地売却が成立し線路撤去となったため2004年2月20日に旧2番線が1番線、旧3番線が2番線、旧4番線が3番線となるように番号の振り直しが行われた。
A筑波鉄道筑波線の土浦駅 - 新土浦駅間の廃線跡。サイクリングロードに転用。
B筑波鉄道筑波線の土浦駅 - 新土浦駅間の廃線跡。サイクリングロードに転用。
C筑波鉄道筑波線の土浦駅 - 新土浦駅間の廃線跡。サイクリングロードに転用。
D筑波鉄道筑波線の土浦駅 - 新土浦駅間の廃線跡。土浦駅から1q。
 E新土浦駅(しんつちうらえき)は、かつて茨城県土浦市にあった筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。駅構造は単式ホーム1面1線の地上駅。ホームの両端に改札口があり、一方は旧陸前浜街道(現・国道354号)、もう一方は国道6号(現・国道125号)に通じていた。
F筑波鉄道筑波線の新土浦駅 - 虫掛駅間の廃線跡。土浦駅から2q。
G筑波鉄道筑波線の新土浦駅 - 虫掛駅間の廃線跡。土浦駅から3q。
 H虫掛駅(むしかけえき)は、茨城県土浦市虫掛にあった筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。駅構造は対向式ホーム2面2線。駅の入口は南側の下りホームにあり、上りホームへは土浦方にある踏切を渡る。下りホーム上には簡素な旅客上屋と「送電室」の札がかかった小屋がある。以前はこのホームに木造の駅本屋があった。上りホーム上には大きな樹木が植えられていて、旅客上屋や待合室はなかった。
H虫掛駅休憩所看板。 H虫掛駅。2008年1月撮影。
I筑波鉄道筑波線の虫掛駅 - 坂田駅間の廃線跡。土浦駅から4q。
J筑波鉄道筑波線の虫掛駅 - 坂田駅間の廃線跡。土浦駅から5q。
 K坂田駅(さかたえき)は、茨城県新治郡新治村(現・土浦市)にあった筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。本駅は茨城県土浦市の上坂田と下坂田が接するあたりにあった。駅北側には県道199号線が迫り、南東側には桜川が迫っている。上坂田の集落は駅北方、下坂田の集落は駅南東側にあったが、いずれも多少の距離があった。駅構造は1979年(昭和54年)当時、ホームは1面1線で、開放型の待合室があり、駅の土浦側には道路との踏切があった。
L筑波鉄道筑波線の坂田駅 - 常陸藤沢駅間の廃線跡。土浦駅から6q。
M筑波鉄道筑波線の坂田駅 - 常陸藤沢駅間の廃線跡。土浦駅から7q。
 N常陸藤沢駅(ひたちふじさわえき)は、かつて茨城県新治郡新治村(現・土浦市)にあった筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。
N常陸藤沢駅構造は対向式ホーム2面2線の地上駅。
O筑波鉄道筑波線の常陸藤沢駅 - 田土部駅間の廃線跡。土浦駅から8q。
P筑波鉄道筑波線の常陸藤沢駅 - 田土部駅間の廃線跡。土浦駅から9q。
 Q田土部駅(たどべえき)は、茨城県新治郡新治村(現土浦市)田土部に位置していた筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。駅構造は1面1線の無人駅であり、対向式ホームの地上駅である。
R筑波鉄道筑波線の田土部駅 - 常陸小田駅間の廃線跡。土浦駅から10q。
S筑波鉄道筑波線の田土部駅 - 常陸小田駅間の廃線跡。土浦駅から11q。
@筑波鉄道筑波線の田土部駅 - 常陸小田駅間の廃線跡。土浦駅から12q。
 A筑波鉄道筑波線の田土部駅 - 常陸小田駅間の廃線跡。筑波鉄道筑波線は小田城址跡を突き抜けていました。当時は文化遺産保存という概念は無かったのですかね。これは、東北本線旧線の宇都宮駅 - 蒲須坂駅間の古墳跡を真っ直ぐ貫通していた場合と同じですね。
B筑波鉄道筑波線の田土部駅 - 常陸小田駅間の廃線跡。
 C常陸小田駅(ひたちおだえき)は、茨城県筑波郡筑波町小田(現つくば市)に所在した筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。駅構造は相対式ホーム2面2線の地上駅で、平屋の駅舎がある有人駅だった。
D筑波鉄道筑波線の常陸小田駅 - 常陸北条駅間の廃線跡。土浦駅から13q。
E筑波鉄道筑波線の常陸小田駅 - 常陸北条駅間の廃線跡。土浦駅から14q。
F筑波鉄道筑波線の常陸小田駅 - 常陸北条駅間の廃線跡。土浦駅から15q。
 G常陸北条駅(ひたちほうじょうえき)は、茨城県筑波郡筑波町(現・つくば市)北条にあった、筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。駅構造は2面3線の地上駅だった。終日駅員が配置されていた。駅本屋の駅名標は「常陸北条駅」ではなく「常陸北條駅」となっていた。また、その下に併記されていた英字についても、北條が「HOJO」ではなく「HOJYO」となっていた。
H筑波鉄道筑波線の常陸北条駅 - 筑波駅間の廃線跡。土浦駅から16q。
I筑波鉄道筑波線の常陸北条駅 - 筑波駅間の廃線跡。土浦駅から17q。
J筑波鉄道筑波線の常陸北条駅 - 筑波駅間の廃線跡。土浦駅から18q。
K筑波鉄道筑波線の常陸北条駅 - 筑波駅間の廃線跡。
L筑波鉄道筑波線の常陸北条駅 - 筑波駅間の廃線跡。土浦駅から19q。
 M筑波山口(つくばさんぐち)は、茨城県つくば市沼田に所在する関東鉄道などの路線バスのバスターミナルである。筑波山南麓に位置する。1987年に廃止された筑波鉄道筑波線の駅筑波駅(つくばえき)の駅舎と構内バスターミナルを引き続き使用しており、当バスターミナルには関東鉄道つくば北営業所(つくばきたえいぎょうしょ)を併設している。営業所略記はTsuKubaのTK。
 M筑波山南西麓の沼田地区に位置する。路線バスのターミナルと同時に筑波山観光の拠点の一つとして、また自転車道「つくばりんりんロード」の休憩所として鉄道駅廃止後も機能している。茨城県道42号笠間つくば線経由で中腹の筑波山神社・筑波山ケーブルカー宮脇駅まで約3km、筑波山ロープウェイの駅があるつつじヶ丘まで約8km離れている。つくばエクスプレスつくば駅(つくばセンター)へはつくば市のコミュニティバス「つくバス」が、常磐線土浦駅へは関東鉄道の路線バスが運行されている。
 M茨城県土浦市と岩瀬町(現・桜川市)を結んでいた筑波鉄道筑波線の主要駅の一つであった。筑波山の玄関口として観光客で賑わったが、1987年(昭和62年)の同鉄道廃止と同時に廃駅。構内配線は、駅舎側の片面ホームの1番線と、島式ホームの2、3番線。旅客は駅舎側から構内踏切で島式ホームへ渡る。廃止後、長い間ホームと上屋はそのまま残されたが取り壊された後、土浦方の場所に筑波鉄道廃線跡を利用したサイクリングロード「つくばりんりんロード」(茨城県道501号桜川土浦自転車道線)の休憩所が設置され、ベンチ、公衆便所、駐輪場、駐車場がある。旧島式ホームを活用しているが、旧構内踏切よりも土浦方の末端部分であり、普通列車の乗車位置ではなかった部分で、改修されているため当時の面影はない。
N筑波鉄道筑波線の筑波駅 - 上大島駅間の廃線跡。土浦駅から20q。
O筑波鉄道筑波線の筑波駅 - 上大島駅間の廃線跡。土浦駅から21q。
P筑波鉄道筑波線の筑波駅 - 上大島駅間の廃線跡。土浦駅から22q。
 Q上大島駅(かみおおしまえき)は、茨城県筑波郡筑波町(現つくば市)上大島にあった、筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。駅構造は相対式ホーム2面2線で地上駅だった。また、かつては貨物の取り扱いもしていた。駅舎は取り壊され跡地には民家が建っている。歩道に対して一段高くなっているのがホームの名残であり、じっくり観察するとホームの石積が僅かに残っていることがわかる。
 R酒寄駅(さかよりえき)は茨城県真壁郡真壁町酒寄(現桜川市真壁町酒寄)に所在した筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。駅構造は相対式ホーム1面1線の地上駅で、待合室があるだけの無人駅だった。廃線後に茨城県道41号つくば益子線が南側まで重なるように付け替えられたため、線路敷き・ホームともにあらかた撤去され、2008年(平成20年)現在辛うじてホームの土壇がわずかに残るだけである。北側で県道41号が廃線敷きから東へ逸れていき、途切れていた桜川土浦自転車道線(愛称:つくばりんりんロード)が復活する。
S筑波鉄道筑波線の酒寄駅 - 紫尾駅間の廃線跡。土浦駅から24q。
@筑波鉄道筑波線の酒寄駅 - 紫尾駅間の廃線跡。土浦駅から25q。
A筑波鉄道筑波線の酒寄駅 - 紫尾駅間の廃線跡。土浦駅から26q。
 B紫尾駅(しいおえき)は茨城県真壁郡真壁町椎尾(現桜川市)に所在した筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。駅構造は相対式ホーム2面2線で地上駅だった。
C筑波鉄道筑波線の紫尾駅 - 常陸桃山駅間の廃線跡。土浦駅から27q。
D筑波鉄道筑波線の紫尾駅 - 常陸桃山駅間の廃線跡。土浦駅から28q。
 E常陸桃山駅(ひたちももやまえき)は茨城県真壁郡真壁町伊佐々(現・桜川市)にあった、筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。駅構造はホームは1面1線で、開放型の待合室があるだけの無人駅だった。
F筑波鉄道筑波線の常陸桃山駅 - 真壁駅間の廃線跡。道路に踏切跡が残る。
G筑波鉄道筑波線の常陸桃山駅 - 真壁駅間の廃線跡。道路に踏切跡が残る。
H筑波鉄道筑波線の常陸桃山駅 - 真壁駅間の廃線跡。土浦駅から29q。
I筑波鉄道筑波線の常陸桃山駅 - 真壁駅間の廃線跡。土浦駅から30q。
 J真壁駅(まかべえき)は、茨城県真壁郡真壁町古城(現・桜川市)にあった、筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。駅構造は単式ホーム1面1線と、島式ホーム1面2線の地上駅だった。貨物ホームがあった。終日駅員が配置されており、有人駅だった。
K筑波鉄道筑波線の真壁駅 - 樺穂駅間の廃線跡。土浦駅から31q。
 L筑波鉄道筑波線の真壁駅 - 樺穂駅間の廃線跡。31qポストが残る。後から設置した距離標とは250mほど差異があるようだ。
M筑波鉄道筑波線の真壁駅 - 樺穂駅間の廃線跡。土浦駅から32q。
 N樺穂駅(かばほえき)は、茨城県真壁郡真壁町(現桜川市)長岡にあった、筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。駅構造は相対式ホーム2面2線で地上駅だった。かつては貨物の取り扱いもしており、貨物側線と専用ホームがあった。また、1954年(昭和29年)まで樺穂興業の軌道が存在し、加波山から当駅まで同山産出の真壁御影石を輸送していた。
O筑波鉄道筑波線の樺穂駅 - 東飯田駅間の廃線跡。土浦駅から33q。
P筑波鉄道筑波線の樺穂駅 - 東飯田駅間の廃線跡。土浦駅から34q。
 Q東飯田駅(ひがしいいだえき)は茨城県真壁郡大和村(現桜川市)東飯田にあった、筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。東飯田駅(ひがしいいだえき)は茨城県真壁郡大和村(現桜川市)東飯田にあった、筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。
R筑波鉄道筑波線の東飯田駅 - 雨引駅間の廃線跡。土浦駅から35q。
 S雨引駅(あまびきえき)は、茨城県真壁郡大和村(現桜川市)本木にあった、筑波鉄道筑波線の駅(廃駅)である。筑波線廃止に伴い1987年(昭和62年)に廃止された。駅構造は相対式ホーム2面2線で地上駅だった。かつては石材積み出しを主とする貨物の取り扱いもしており、貨物側線と専用ホームがあった。
@筑波鉄道筑波線の雨引駅 - 岩瀬駅間の廃線跡。石積みの橋台は当時の物か?
A筑波鉄道筑波線の雨引駅 - 岩瀬駅間の廃線跡。土浦駅から36q。
B筑波鉄道筑波線の雨引駅 - 岩瀬駅間の廃線跡。土浦駅から37q。
C筑波鉄道筑波線の雨引駅 - 岩瀬駅間の廃線跡。土浦駅から38q。
D筑波鉄道筑波線の雨引駅 - 岩瀬駅間の廃線跡。土浦駅から39q。
E筑波鉄道筑波線の雨引駅 - 岩瀬駅間の廃線跡。
F筑波鉄道筑波線の雨引駅 - 岩瀬駅間の廃線跡。
G筑波鉄道筑波線の雨引駅 - 岩瀬駅間の廃線跡。
H筑波鉄道筑波線の岩瀬駅跡。
 H岩瀬駅(いわせえき)は、茨城県桜川市犬田にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)水戸線の駅である。かつては筑波鉄道筑波線が接続していた。
 H岩瀬駅構造は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを有する地上駅。互いのホームは跨線橋で連絡している。みどりの窓口(営業時間 6:00 - 19:00)、簡易Suica改札機が設置されている。
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