更新日時 2010年10月01日

 レトロでんしゃ館(レトロでんしゃかん、Nagoya City Tram & Subway Museum)は愛知県日進市浅田町の名古屋市交通局日進工場の敷地内にある名古屋市交通局が運営する施設である。正式名称は名古屋市 市電・地下鉄保存館。レトロでんしゃ館は2000年(平成12年)6月2日に、名古屋市交通局日進工場敷地内にオープンした地下鉄・路面電車車両の静態保存施設で、館内には名古屋市交通局でかつて使用されていた地下鉄や市電の車両が3台展示されている。また、常設・企画展示コーナーや鉄道運転シミュレータ(「とことん地下鉄!!大名古屋」を利用している)などもある。入口の近くにある事務所では各種資料や鉄道運転ゲーム(とことん地下鉄!!大名古屋)などの交通局グッズを販売している。展示されている車両には自由に入ることもでき、車内には当時の新聞記事やポスターなどが展示されている。
 赤池駅(あかいけえき)は、愛知県日進市赤池一丁目にある、名古屋市営地下鉄(名古屋市交通局)と名古屋鉄道の共同使用駅である。管轄は名古屋市交通局により行われているため、名鉄の旅客案内上では無人駅という扱いになっている。名古屋市営地下鉄唯一の名古屋市外にある駅である。
レトロでんしゃ館は名古屋市交通局日進工場の敷地内にある。
 このモニュメントは、地下鉄4号線本山北工区土木工事に実際に使用された、トンネルを掘るためのシールドマシンの一部です。このメガネ型の複心円シールドは、名古屋の地下鉄では初めてのものであり、その1号機をモニュメントとして、ここに展示することにいたしました。全面のカッタースポーク(これが回転して土を削りトンネルを掘る)は直径55センチメートルの鉄の棒でできており、スポーク2基分の総重量は約60トン(大人約1000人分)にもなります。このシールドマシンで1日平均8メータルを掘りました。また、コンクリートのブロックはセグメントといい、シールドマシーンのうしろで、11個のセグメントを組み立てて、順次トンネルを作ります。
 市電1400型(1421号)昭和12年に開催された汎太平洋平和博覧会への乗客を輸送するため、「博覧会にふさわしい世界一の電車」との意気込みで製造された名古屋市電の標準的な車両です。昭和11年から昭和17年までに75両が製造され、市電が最終的に廃止された昭和49年3月まで活躍しました。なお、市電・地下鉄保存館に展示してある1421号車は昭和13年に製造されたものです。
市電1400型(1421号)の車内。
 地下鉄100形(107号、108号車)昭和32年の名古屋市営地下鉄開業時に、名古屋・栄町(当時)を走った車両であり、当時の技術の粋を集めて製造されました。ボディカラーは画家杉本健吉氏が、暗い地下をウィンザーイエロー(なたね色)で明るく走り抜けるようにと選定したものです。
集電靴(コレクターシュ) 地下鉄100形車内。
 市電3000型(3003号)第二次世界大戦の戦時下の資材不足の中で、名古屋市が軍需産業の重要な地域であったことから、工場通勤者を短時間に大量輸送するため、とくに資材割当を得て、昭和19年に10両が製造された連接車両です。連接車は他に2600型、2700型がありましたが、3000型は市電連接車の代表的な車両で、昭和45年3月まで市民の足として活躍しました。
市電3000型車内。
 市電2000型(2017号)無音電車と呼ばれ電車にゴムを挿入して騒音・振動を少なくしています。「しのび足の電車で危ないので警笛を大きくせよ。」という市民の批判があるほど静かでした。こうした技術が、地下鉄車両にも活かされました。昭和31年から昭和33年にかけて29両が製造され、昭和47年2月まで活躍しました。なお、2017号車は昭和31年に製造されました。
市電2000型車内。
 地下鉄台車(100形)上に車体を載せて走行する部分です。車輪、車軸、ブレーキ装置、主電動機などが取り付けられています。路面電車で研究された車輪とゴムの円盤でサンドイッチにした弾性車輪やハイポイドギアー(小さいながらも、大きな力を伝えることができる笠歯車の一種)を利用し、モーターを台車に車輪と直角に取り付ける直角カルダン方式を採用しています。  弾性車輪カットモデル。弾性車輪とは、鉄製の車輪と車軸の間にゴムを挟んで騒音や振動を減らし、乗り心地をよくした物です。
運転制御装置。 丸八の板石。
路面電車コレクション。 東山線列車運行表示板。
駅名標? 現在の名古屋市交通局職員の制帽。
救助網。 路面電車コレクション。
路面電車コレクション。 地下鉄コレクション。
 鉄道模型ジオラマNゲージの名古屋市営地下鉄東山線(黄電)と鶴舞線、JR東海、名鉄、近鉄などの名古屋地区の車両が、基幹バス、ガイドウェイバス、リニモなどの他都市にない多様な交通機関、名古屋城、テレビ塔などの主要なランドマーク、名古屋の地形を随所に配置した中を走行し、「名古屋らしさ」を表現しています。
東山モノレール。 鉄道模型ジオラマ
 常設展示コーナー市電のあゆみを、市営となる前、市営となった後から終戦まで、終戦後から廃止までをたどって紹介しています。
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出典:名古屋市交通局
名古屋市交通局 レトロでんしゃ館