更新日時 2011年04月14日

 リニア・鉄道館〜夢と想い出のミュージアム〜(リニア・てつどうかん〜ゆめとおもいでのミュージアム〜 英語名:SCMAGLEV and Railway Park)は、東海旅客鉄道(JR東海)が2011年(平成23年)3月14日に愛知県名古屋市港区金城ふ頭に開館した、鉄道に関する事物を展示する博物館(鉄道保存展示施設)である。JR東海が本社を置く名古屋市は、2007年(平成19年)に「モノづくり文化交流拠点構想」を策定した。これは、産業技術の継承と人材育成、産業振興・産業観光の推進、および新たな都市の魅力向上を目的として、名古屋港金城ふ頭約60ヘクタールに交流拠点を設けるものであり、2011年より段階的な整備を計画している。同市より参画要請を受けたJR東海では、2008年(平成20年)にJR東海博物館の開設を表明した。高速鉄道技術の進歩などを広く紹介することを目的とし、以下の3点をコンセプトとしている。
高速鉄道技術の進歩の紹介
鉄道が社会に与えた影響について学習する場を提供
楽しく遊べるよう模型などを活用し、バリアフリーを徹底した設備
リニア・鉄道館〜夢と想い出のミュージアム〜 建物外観。
リニア・鉄道館〜夢と想い出のミュージアム〜 入口。
 C62形式蒸気機関車:日本最大最速の蒸気機関車で、特急「つばめ」「はと」などで活躍しました。1954年、狭軌鉄道の蒸気機関車としての世界最高速度(129km/h)を記録。引退後は名古屋市の東山総合公園に展示していましたが、このたび「リニア・鉄道館」に移転しました。
 955形式新幹線試験電車(300X)新幹線の最新・最良の高速システムを追求するためにJR東海が開発した試験車両。1996年、電車方式による当時の世界最高速度(443km/h)を記録しました。営業運転には使用しなかったこの車両を「リニア・鉄道館」で見ることができます。
 MLX01超伝導リニア車両:2003年、山梨リニア実験線で、超電導リニア方式による世界最高速度(581km/h)を記録。2005年に開催された「愛・地球博」の「JR東海 超電導リニア館」で展示したものです。このたび、「リニア・鉄道館」で再会することができます。
 ケ90形式蒸気機関車:大正時代に東濃鉄道(現在のJR太多線)で活躍した蒸気機関車。線路幅が通常より狭い762mmの軽便鉄道と呼ばれた路線で使用された。
 117系電車は1980年(昭和55年)1月に、関西圏の新快速電車として運転を開始。従来の近郊形電車とは格別の居住性を提供し、「シティーライナー」の愛称で親しまれた。1982年(昭和52年)3月には名古屋地区でも運転を開始、「東海ライナー」の愛称がつけられた。
リニア・鉄道館〜夢と想い出のミュージアム〜 屋内展示車両。
 300系323形式新幹線電車:1992年に登場した「のぞみ」用に製作された300系の量産車の先頭車。最高速度270km/h。
 300系322形式新幹線電車:270km/h運転を実現した300系量産先行試作車。軽量化を追求し、高速走行、省エネルギーなどの性能がそれまでの新幹線電車に比べて大きく向上した。
 922形新幹線電気軌道総合試験車(T3):通称ドクターイエロー。新幹線の安全運行を保つために、走行しながら架線、信号、軌道の検査を行う事業用の新幹線電車。
100系123形式新幹線電車:0系の後継者として1985年にフルモデルチェンジした100系の先頭車両。
 100系168形式新幹線電車:新幹線初の2階建て車両(食堂車)。2階が客席、1階がキッチンで大きな窓からの見晴らしを楽しみながらの食事は好評だった。
100系168形式新幹線電車:2階が客席。
 0系21形式新幹線電車:東海道新幹線の開業時(1964年)から使用した0系と同型の先頭車両。世界で初めて最高速度210km/hで営業運転を行った。
 クハ381形式電車:曲線区間を通過するときに車体を内側に傾けることで、より高速の運転を可能にした「振子式」システムを初めて採用した特急形電車。中央本線の「しなの」で活躍した。
 キハ181形式気動車:日本初の大出力特急気動車で、勾配区間の高速運転を実現。中央本線特急「しなの」としてデビューし、全国で活躍した。
 モハ52形式電車:戦前に京阪神間の急行電車として活躍。流線型デザインから「流電」と呼ばれた。晩年は飯田線にも使用。
 クモハ12形式電車:鉄道省初の鋼製電車モハ30形式として誕生し、幾度かの改造を経て1両のみでも運転可能なように車体の両端に運転台を取り付けたもの。晩年は飯田線で活躍した。
 モハ1形式電車:鉄道省が製作した木製電車で現存する唯一の車両。京浜線、中央線などで活躍し通勤電車の標準となった。
EF58157。 スハ43。
 ED11形式電気機関車:東海道本線、横須賀線の電化に備えて、電気機関車を国産できなかった鉄道省がアメリカより輸入。
 ED18形式電気機関車:ED18形は、日本国有鉄道(国鉄)及びその前身である鉄道省が、旅客用電気機関車等の改造により製作した直流用電気機関車である。ED18形(2代)は、線路規格の低い飯田線北部地区で使用するため、軸重軽減改造をED18形(初代)及びED17形(旧ED50形)に対し、浜松工場において施工したものである。具体的には、戦前に製作されたDD10形電気式ディーゼル機関車が履いた台車の設計を基本とする、動軸間に軸重のみを負担する走軸を1軸追加した台車(HT62形。軸配置:A1A)を新製して、従来の台車と交換するという大掛かりなものである。1992年(平成4年)、EF58形とともにトロッコファミリー号の牽引機に抜擢され、走行可能な状態に整備され営業復帰を果たすが、2005年(平成17年)に故障により再び引退し、浜松工場に戻る。2011年(平成23年)3月からは、リニア・鉄道館で展示されている。
 C57形式蒸気機関車:主要路線で運転される旅客列車を牽引することを目的に1937年から製作された蒸気機関車。当館にある139号機はお召列車にも使用された。
 ホジ6005形式蒸気気動車:動力源を蒸気機関とし、客室内に小さな蒸気機関車を組み込んだ構造となっている現存する唯一の蒸気動車。汽車製造の設計掛長であった工藤兵次郎が1909年に開発し、翌年特許取得したもので、小型のB型蒸気機関車のボイラと台枠の間にボルスタを設け、ここに車体側台枠と連結される側梁を載せることで曲線通過時に車体に対して機関車部分がボギー式台車のように首を振る構造であった。この着想やレイアウトのほとんどは、実際にはイギリスのロンドン&ノース・イースタン鉄道が1905年に開発した蒸気動車からの剽窃であった。機関車部は整備時にはボルスタピンを抜き、車体と切り離し前面の開き戸から引き抜くことが可能で、蒸気動車の末期にはこの機関車部だけを抜き出して独立した蒸気機関車に改造する例も見られた。工藤式蒸気動車は、ガンツ式ほど性能は高くなく、ボイラー圧力も当時の一般的な蒸気機関車並の11気圧程度であったが、信頼性と扱いやすさの面で当時の日本の技術水準に適していた。工藤式蒸気動車の最初の導入例は奈良県の初瀬軌道で、この蒸気動車は同線の廃線後、北海道の余市臨港軌道からさらに小湊鐵道に譲渡、客車化されながら1952年まで残存していた。
 工藤式は、鉄道院には1912年から1914年にかけて18両が導入され、その他にも外地の鉄道を含めて1920年頃までに少なからぬ導入例がある。既にガンツ式導入経験のあった河南鉄道のほか、三河鉄道(現・名鉄三河線)、湖南鉄道(現・近江鉄道八日市線)、播州鉄道(現・西日本旅客鉄道加古川線)などが少数導入し、また台湾総督府鉄道も5両を導入している。製造の多くは汽車製造によるが、工藤兵次郎の汽車製造からの退社により、汽車製造以外に川崎造船所(現・川崎重工業)や枝光鐵工所など、大手・中小での製造例も少数生じた。なお、鉄道院に導入されたうちの1両がJR東海名古屋工場を経て、2011年よりリニア・鉄道館で保存展示されている。
リニア・鉄道館〜夢と想い出のミュージアム〜 建物奥の展示車両。
スニ30。 オヤ31。
オアハ35。 マイネ40。
オロネ10。 キハ48000。
キハ82。 モハ63。
サロ165。 クモハ165。
クロ381。 0系16形。0系37形。
新幹線の乗車券の模擬発行機。 印刷発行機。
ポイントの切り換え。 早期地震警報システム:TERRA-S。
送電システム。 車両の先頭形状。
狭軌:1067mm。 標準軌:1435mm。
新幹線制御システム。 パンタグラフ。
300系台車。 0系台車。
モーター。 0系及び300系モーター。
2F収蔵展示室 硬券印刷機。 2F収蔵展示室 硬券用活版。
2F収蔵展示室 電鍵。
2F収蔵展示室 制服。 2F収蔵展示室 方向版等。
2F収蔵展示室 貴賓接遇用什器。 2F収蔵展示室 古時計。
2F収蔵展示室 硬券・記念入場券。 2F収蔵展示室 乗車券日付器。
2Fデリカステーション。駅弁が買えます。 2F歴史展示室。
2F体験学習室・飲食コーナー。 2Fキッズコーナー。
1F超伝導リニア展示室。
超伝導リニアによる東海道新幹線。 ML100。
ML500。 ML500R。
MLU001。 MLU002。
MLU002N。 MLX01-1。
MLX01-2。 MLX01-901。
1F在来線シミュレーター。 1F新幹線シミュレーター。
1F鉄道ジオラマ。
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