更新日時 2013年08月07日

 明延鉱山軌道:明延鉱山(あけのべこうざん)とは、兵庫県養父市大屋町明延でかつて操業していたスズ、銅、亜鉛、タングステンなどの多品種の非鉄金属鉱脈をもつ鉱山。特にスズは日本一の鉱量を誇っていた。明延鉱山は平安時代初期の大同年間に採掘開始といわれる。明治初年(1868年)、生野銀山とともに官営となり、1896年(明治29年)に三菱合資会社に払い下げられた。1973年(昭和48年)に三菱金属株式会社(現三菱マテリアル株式会社)となり、1972年(昭和47年)のオイルショックをきっかけに、1976年(昭和51年)に三菱金属の子会社として分離・独立し明延鉱業株式会社となる。1912年(大正元年)に明延鉱山の鉱石を神子畑(みこばた)選鉱所に運ぶためにつくられた 5.75 km の鉱山列車「明神電車」は、1952年(昭和27年)以来、乗車賃「一円」で乗客を運んだことから、「一円電車」として有名になったこともある。粗鉱生産量は、ピーク時の戦時中から1951年(昭和26年)頃には月産 35,000 t、閉山前頃には、銅、亜鉛、スズの粗鉱生産量が月産 25,500 t であったが、プラザ合意後の急激な円高に伴う銅、亜鉛、スズの市況の下落により、大幅な赤字を計上することとなり、まだ採掘可能な鉱脈を残して、1987年(昭和62年)1月31日午後11時20分の発破を最後に、同年3月をもって閉山した。明延鉱山跡には、選鉱所の建物や鉱山鉄道で使われていた踏切の警報機、レール等が、2013年に現認されている。 また、鉱山で使われていた鉄道車両(明神電車と蓄電池機関車、貨車等)や明延鉱山探検坑道は、養父市立あけのべ自然学校が管理している。 明神電車の一部の車両は、神子畑選鉱場跡にも、三両静態保存されている。
J明神電車(1円電車)この車両は「道の駅あさご」に展示されていた車両を移設した。客車わかば号。
J明神電車(1円電車)内の様子。
J明延鉱山の神子畑選鉱場の当時の写真。
K明延鉱山の坑口。坑口から選鉱場までは、トンネルが続いていたが、こちらの坑口は閉塞している。
 K明延鉱山の体験坑道。この探検坑道は、明延鉱山閉山後、旧世谷通洞坑の一部を明延鉱業株式会社(当時)が青少年の鉱山学習施設として整備し、近代鉱山の姿を残す貴重な産業遺産である。現在、養父市が管理しています。坑道の総延長は650m。坑内には閉山まで使用していた大寿立坑跡、車両系鉱山機械、削岩機、1t鉱車など多数展示しています。探検坑道入坑料は小・中学生 210円 。高校生・一般 630円 。入坑料の他に案内人1人1回につき2,100円の案内料を要します。今回の体験坑道は1人でしたので630円+2100円を支払いました。
K明延鉱山の坑内の様子。鉱山軌道(レール)が残る。
K坑内貯蔵のお酒。 K平面クロスのレール。
K明延鉱山の坑内の様子。
K明延鉱山の坑内の様子。
K明延鉱山の坑内の様子。 Kスクレーバ。
Kボーリング機。 K明延鉱山の坑内の様子。
Kオフセットストーバー。
K2t蓄電池機関車。 Kパトロールカー。
K明延鉱山の坑内の様子。 Kマインメイト。
K坑内貯蔵のお酒。
K明延鉱山で使用されていた機材。
Kポータブルボーリング機。 Kバケットローダー。
Kストーピングワゴン。 Kクローラジャンボ。
K構内用ダンプトラック。 Kロードホールダンプ。
Kマインテンダー。 K大寿竪坑(エレベーター)
K鉱山用の機械。 Kミニブームジャンボ。
Kバケットローダー。 K2t蓄電池機関車。
K明延鉱山の坑内の様子。鉱山軌道(レール)が残る。
L明延鉱山の体験坑道出口。(現在は一部危険な箇所があるため、入口へ戻る)
 L架線式電気機関車:鉱石、作業員などの輸送の主役は、この架線式電気機関車です。機関車の種類は、用途により重量4トンから10トンまでありました。線路の軌間は762mmと500mmの2種類でした。明延鉱山では18輌の架線式電気機関車があったと記録されています。鉱石の運搬には、10t電気機関車と5トングランビー鉱車30輌の列車を重連方式により、選鉱場のあった神子畑まで約6q間を輸送していました。ここに展示されているNo15の電気機関車は尾去沢鉱山(秋田県鹿角市)より転用してきたもので、国産の電気機関車では初期のものです。(昭和13年、三菱電機製造)
 Lこの電車は「赤金号」と呼ばれ、客車専用の電車です。前輪と後輪の大きさが違うのが特長です。自重3トン。速度9.5q/時。牽引力340s。出力8.95Kw。明延鉱山工作課製造。
L3トン蓄電池機関車(日本輸送機製造)。2トン蓄電池機関車(日本輸送機製造)。蓄電池人車。
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出典: 「国土地理院の電子国土Web(地図画像)『養父市』を掲載」
出典: あけのべ自然学校
鉱山軌道 明延鉱山軌道