更新日時 2012年09月22日

 新湊線(しんみなとせん)は、富山県高岡市の能町駅と高岡貨物駅とを結ぶ日本貨物鉄道(JR貨物)の鉄道路線である。貨物支線ではなく、独立した路線名を名乗る唯一のJRの貨物線である。新湊線は、私鉄の中越鉄道が敷設した路線である。1918年、能町駅 - 新湊駅間が開業した。1920年に中越鉄道全線が国有化され新湊軽便線となる。1922年に軽便鉄道法廃止にともない新湊線に改称された。1951年、並行路線となる富山地方鉄道高岡軌道線(後の加越能鉄道高岡軌道線、今の万葉線高岡軌道線)米島口駅 - 新湊駅間が開業したことで旅客輸送をそちらに譲り、新湊線は貨物線となった。
駅一覧
能町駅 (0.0km) - 高岡貨物駅 (1.9km)
 能町駅(のうまちえき)は、富山県高岡市能町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅である。氷見線と、貨物専用の新湊線の2路線が接続している。
 能町駅構造は1面2線の島式ホームを持ち、列車交換が可能な地上駅である。ホームのある路線のほか、下り線の横にはホームのない待避線(下り1番線)があり、新湊線へはこの待避線からしか出発できない。また、留置線も多数敷設されている。駅舎からホームへの移動のために、構内踏切が設置されている。富山地域鉄道部管理の無人駅であるが、かつてはJR貨物が窓口業務を受託する業務委託駅であった。旅客用とは別に、貨物用の駅舎やコンテナホームがあるが、使用されていない。
氷見線・新湊線の高岡往来踏切より撮影。
新湊線のDE101541の単機回送。ユーチューブ動画リンク
新湊線の能町駅 - 高岡貨物駅間。万葉線高岡軌道線との立体交差部。
 ④高岡貨物駅本線の能町駅側から、中越パルプ工業能町工場へ続く専用線が分岐している。工場内に1面1線の上屋付貨物ホームと、1面1線のコンテナホームが設置されており、この専用線は紙輸送に使用されている。入換作業は、荻布倉庫が保有する小型ディーゼル機関車が行っている。
 ⑤新湊線の能町駅 - 高岡貨物駅間。荻布倉庫が保有するセメント包装所(住友大阪セメントが新湊サービスステーションとして使用)へ続く専用線が中越パルプ工業専用線から分岐しているが、2009年(平成21年)現在使用されていない。かつては、包装所向けのセメント輸送があったが、2005年(平成17年)3月に青海駅(電気化学工業青海工場)発の輸送が廃止されたのに伴い全廃されている。ただし、前述の通り工場内の入換用小型ディーゼル機関車は荻布倉庫が保有しており、この機関車の車庫が専用線内にあるため、車庫線としては現在も使用されている。
新湊線の能町駅 - 高岡貨物駅間。
 高岡貨物駅(たかおかかもつえき)は、富山県高岡市吉久1丁目にある日本貨物鉄道(JR貨物)新湊線の貨物駅である。新湊線の終着駅。かつては、能町駅から3.6kmの新湊市(現射水市)庄西町2丁目5にあり、新湊駅(しんみなとえき)と称していたが、2002年(平成14年)12月1日に能町駅側1.7kmの現在地に移転し、現在の名称に改称した。
 高岡貨物駅構造は小矢部川沿いに広がる細長い地上駅である。着発線荷役方式(E&S方式)を採用している。着発線は3本あり、川側から下り本線、上り本線、上り1番線となっている。下り本線はコンテナ荷役線となっており、その川側に1面のコンテナホームが設置されている。その他、仕分線が3本、上り1番線の東側に敷設されている。また、営業窓口のJR貨物高岡営業所が駅構内に設置されている。
第一吉久踏切より撮影。
ロータリーラッセル車が駐機されている。私の保有する協三工業製10t動車とは違う形のようだ。
 新湊駅時代には日本重化学工業高岡工場、サンエツ金属高岡工場、JFEマテリアル工場へ続く専用線がそれぞれ分岐していた。日本重化学工業線は用水路に沿って南下、加越能鉄道高岡軌道線(現万葉線高岡軌道線)と平面交差し、工場へ向かっていた。JFEマテリアル線も、高岡軌道線と平面交差していた。
この先の廃線跡は廃線探索 新湊線 を見てください。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
JR貨物新湊線(中越パルプ高岡工場専用線)