更新日時 2009年12月31日
八ッ場ダム(やんばダム)は利根川の主要な支流である吾妻川中流部、群馬県吾妻郡長野原町川原湯地先に建設が進められている多目的ダムである。2015年(平成27年)度の完成予定で、完成すれば神奈川県を除く関東1都5県の水がめとしては9番目のダムとなる。形式は重力式コンクリートダムで高さは131.0m。国土交通省関東地方整備局が事業主体である。吾妻川流域の多目的ダム建設計画は、1949年(昭和24年)に経済安定本部の諮問機関である治水調査会の答申に基づき建設省によって手掛けられた「利根川改訂改修計画」において利根川に10箇所のダムを建設する利根川上流ダム群(後の「利根川水系8ダム」)計画に準拠しており、カスリーン台風級の水害から首都・東京及び利根川流域を守る為に1952年(昭和27年)に計画発表された。1994年(平成6年)、建設省はダム本体工事に伴う付帯工事に着手した。ダム建設に伴い現国道145号が水没して集落がダム湖で分断されるため、湖岸となる林、長野原、川原畑側に地域高規格道路としての位置付けを持つ新国道145号八ッ場バイパスと県道林長野原線が、対岸の川原湯側に県道林岩下線とJR東日本吾妻線の付替線が、両岸を結ぶ橋として県道川原畑大戸線(仮称1号橋)と県道林岩下線(仮称2号橋)が建設中である。また、転居を余儀なくされる住民のための代替地造成や防災ダム建設なども進められている。現国道145号は土砂災害の危険性から吾妻峡付近が連続雨量120mmで通行止となってしまうため、JR吾妻線の付替線についてはトンネル区間が増えて移動時間短縮や災害対応の面での改善も見込め、ダム建設に付随して交通環境が改善されることを期待する声がある。また、八ッ場ダムと吾妻峡、付帯工事で整備される新しい温泉街などの各種施設の相乗効果により観光集客力が増大することに期待する声も多い。しかしその一方で、従来の歴史ある川原湯温泉の水没により観光客が減少し、ダム完成後に乗降客の減少により吾妻線が廃止されるのではないかという懸念を示す住民の声もある。地元では路線廃止の風聞も立っているものの、存続を前提とした付替工事が継続して進められており、またJR東日本側は吾妻線の存廃については何も示してはいない。ダム本体工事は2009年の政権交代による影響を受けて入札が延期されたが、ダム地点を干上がらせて本体工事を行えるようにするために川の水をトンネルに迂回させる仮排水トンネル工事(転流工)は、計画より1年遅れて2008年(平成20年)に始まった。また、ダム本体の概略設計は2005年(平成17年)に実施済みであり、更に精度を上げた実施設計が2006年(平成18年)に実施された。 | |
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長野原草津口駅(ながのはらくさつぐちえき)は、群馬県吾妻郡長野原町長野原にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)吾妻線の駅。特急「草津」が発着する長野原町の中心駅で、草津温泉の最寄り駅となっている。地上駅。3階建ての駅舎がある。社員配置駅であるが、指定券類はもしもし券売機Kaeruくん(営業時間:6:00〜22:00)により発売される。駅舎の2階に改札口があり、自動券売機の他、売店・自動販売機・待合室・トイレなどがある。ホームは島式1面2線。駅構内には留置線が設けられている。駅舎(南側)とは跨線橋で連絡している。 | |
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長野原駅前大橋。 | |
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長野原駅前大橋から見る吾妻川。井桁組擁壁の護岸工事が進んでいる。 | |
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長野原めがね橋。 | 長野原駅前大橋。 |
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吾妻線の付け替え路線の第三吾妻川橋梁。 | |
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第三吾妻川橋梁は構造的には、PC下路桁を二本のコンクリート充填鋼管アーチで吊る形式で、一般部はケーブルで吊り中央部は逆ハの字のトラス要素で吊っている。 景観的には第三吾妻川橋りょうの近くにある道路橋のニールセンとダム事業全体としてのコンセプトにあった形式となっており、湖水面に写ったクラウン状の表情はこれまでにない日本の代表的な橋。 | |
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弁天橋から見た吾妻川の風景。 | |
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国道145号線の付け替え工事が進む。 | 湖面3号橋。 |
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八ッ場ダム湖面3号橋は,ダム建設予定地から吾妻川の上流 5km の群馬県長野原町に、国道 145 号の付け替えのため湖面橋として建設される5径間連続のPCラーメン橋です。4橋脚のうち中間の P2,P3 橋脚は高さ約 70mの上から 1/3 の位置で分岐したY字形構造です。橋脚の中心間隔は最大で 110mですが、Y脚構造とすることにより主桁高を低くすることが可能となり、構造的にも景観的にも優れたものとなっています。 | |
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湖面2号橋。川上側から撮影。 | 帽子のような岩が見える。 |
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八ツ場ダム建設で長野原町林地区と川原湯地区を結ぶ「八ツ場ダム湖面2号橋」(仮称)は高さ100メートルほどの橋脚が建ち並ぶ。完成すると590メートルの長さの橋になり、満水になると橋脚の半分以上を覆う。鋼・コンクリート複合トラス橋は、従来の PC 箱桁橋のウェブを鋼管トラスとした構造で、次のような特徴があります。自重の軽減(10%)により、上部構造だけでなく下部構造への負担を低減しますウェブの施工が簡略となることにより、省力化・工期短縮が可能となります。ウェブがトラス構造となることにより透明感が増し、景観面の向上につながります。 | |
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工事中の湖面2号橋。 | 上湯原橋。八ッ場ダムが完成すると水没予定だった。 |
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上湯原橋から見る吾妻川の風景。 | |
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湖面2号橋川下側から撮影。 | 湖面2号橋完成予想図。 |
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八ッ場ダム広報センター やんば館。 | |
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八ッ場ダム周辺の3D模型。 | 八ッ場ダム周辺の地図。 |
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八ッ場ダム周辺の水没エリア地図 | やんば館の展示。 |
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八ッ場ダム工事事務所では、水没する長野原地域の方々のご苦労と、八ッ場ダムの役割や現状についてご理解いただくために、平成11年4月に八ッ場ダム広報センター『やんば館』を開設いたしました。平成20年6月1日現在、累計来場者数は、21万1083人となっています。 | |
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水没予定だった栄橋。 | 栄橋と湖面2号橋。 |
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栄橋から見た吾妻川下流方面。 | 川原湯岩脈 |
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岩脈は、地下深所からマグマが脈状に侵入し冷え固まったものである。ここでは2本みられ、いずれも吾妻川を横断し、国道145号線の通る北側の崖まで連続する。下流側の岩脈は「昇竜岩(しょうりゅうがん)」と呼ばれ、幅約3b、延長約300b、ほぼ垂直に立っている。上流側のものは「臥竜岩(がりゅうがん)」と呼ばれ、幅約10b、延長約700b、斜めに傾いている。岩脈の岩質は、1〜3_の輝石が黒く目立つ輝石安山岩で、約1_大の長石も多く肉眼で認められる。岩脈の伸びの方向と直角に柱状節理が入り、一見して周囲の岩石と異るものであることがわかる。岩脈は、火山活動と変質作用によって形成した変質安山岩ないし変質凝灰角礫岩に貫入しているが、これらも岩脈も今から約1000万年前(新第三紀・中新世)に形成したものである。 (国指定天然記念物が水没予定だった) | |
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八ッ場ダム中止問題がおきてから、連日の見学者で国道145号線は大渋滞です。(久森隧道付近) | |
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町営の温泉です。町外の人は300円の入浴料が必要です。 | |
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現在地は水没予定だった。 | 川原湯温泉駅。ローカル線の旅 吾妻線リンク |
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川原湯温泉駅(かわらゆおんせんえき)は、群馬県吾妻郡長野原町川原湯にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)吾妻線の駅である。当駅舎は吾妻線内で唯一残る木造駅舎である。特急「草津」停車駅。八ッ場ダムが完成すると、当駅を含む川原湯地区一帯がダムの底に沈む予定であった。それに伴い、線路の付け替えおよび駅の移設が行われ、「新川原湯温泉駅(仮称)」として新設される予定。 | |
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吾妻線の鉄橋(付け替え予定の旧線)と吾妻川。 | |
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瀧見橋。 | 瀧見橋から見る滝。 |
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瀧見橋から吾妻川上流方向を見る。 | 瀧見橋から吾妻川下流方向を見る。 |
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現在の位置は八場ッダムのダム本体建設予定地。 | |
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岩盤に穴が開いている。迂回の水路か? | |
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八場ッダムのダム本体建設予定地。 | |
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八場ッダムの下流の吾妻川の風景。(吾妻渓谷) | |
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八場ッダムの下流の吾妻川の風景。(吾妻渓谷) | |
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八場ッダムの下流の吾妻川の風景。(吾妻渓谷) | 鹿飛橋。 |
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鹿飛橋から吾妻川上流方向を見る。 | 鹿飛橋から吾妻川下流方向を見る。 |
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吾妻川上流方向を見る。(吾妻渓谷) | 吾妻川下流方向を見る。(吾妻渓谷) |
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