更新日時 2020年09月12日

松尾鉱山緑ヶ丘アパート群
 松尾鉱山緑ヶ丘アパート群:松尾鉱山は19世紀末から1969年まで岩手県岩手郡松尾村(現在の八幡平市)に存在した鉱山。主な産出鉱物は硫黄で黄鉄鉱も産し一時は東洋一の硫黄鉱山であった。閉山後は鉱山労働者が住んでいたアパート群が廃墟として残っている。標高900メートル前後の無人の山間に開かれた大鉱山は、必然的に鉱山町の形成を伴った。鉱山地域の人口は1920年(大正9年)に1132人、1935年(昭和10年)に4145人、1940年(昭和15年)に8152人、最盛期の1960年(昭和35年)には1万3594人に達した。戦後は労働者の確保を図るために家族も含めた福利厚生施設の充実は急務とされた。このため公団住宅が一般化する前から、水洗トイレ・セントラルヒーティング完備の鉄筋コンクリートによる集合住宅や小・中学校、病院、映画館、活躍している芸能人を招いて公演を催す会館など、当時の日本における最先端の施設を備えた近代的な都市が形成され「雲上の楽園」と呼ばれた。閉山後に木造の建物は延焼実験目的で焼却され、鉄筋コンクリートの建物だけが残された。現在はそれらの建物が山中に廃墟として残っている。
@松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
A松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
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B松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
B松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
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C松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
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D松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
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E松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
F松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
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G松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
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H松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
I松尾鉱山緑ヶ丘アパート群。
J松尾八幡平地熱発電所。
J松尾八幡平地熱発電所。
 K廃坑から流出する排水(鉱毒水)はヒ素を含むpH2前後の強酸性となっており、毎分17〜24tと多量の排水が湧出している。かつては茶色い排水が下流の北上川流域と支流を汚染しており、魚の住めない川となっていた。そのまま垂れ流せば岩手県内はもとより、宮城県北部や北東北の太平洋沿岸に至るまで水質汚濁や生態系への影響が発生するため、岩手県により排水中和施設が建設された。この施設は鉱山の排水処理施設としては日本国内でも最大規模のもので、2010年代に入ってからも24時間体制で稼働を続けているが、処理費用が年間5億数千万円かかる上に、半永久的に処理を行わなくてはならないため、岩手県にとっては財政面でも非常に大きな負担となっている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
出典: 「国土地理院の電子国土Web(地図画像)『八幡平市』を掲載」